「『生徒』だった頃の光景が薄れないうちに書かなければと思っていました。 創作なのに、これは間違いなく僕の物語です。――加藤シゲアキ」
アイドルグループ「NEWS」のメンバー、加藤シゲアキさんによる約3年ぶりの新作長編小説『オルタネート』(新潮社)が、2020年11月19日に発売される。発売に先立ち、加藤さん本人も出演するプロモーション映像が11月10日から公開されている。
映像制作は、King Gnuのアートワーク全てを手掛けるクリエイティブレーベル「PERIMETRON(ペリメトロン)」が担当する。加藤さんの発案に、PERIMETRON所属の映像作家・OSRIN監督が共鳴し、奇跡のスペシャルコラボが実現した。
小説という枠組みを超えて幅広い人に訴えかけ、小説を読む楽しみをより多くの人に知ってもらうためのムービーで、従来のPVとは一線を画している。
マッチングアプリ「オルタネート」を中心に起こるさまざまな群像劇を、瑞々しくエモーショナルなストーリーとして展開する。小説の中に出てくるいろいろなモチーフが登場し、小説『オルタネート』読了後にもさまざまな解釈を楽しめるというわけだ。
「生徒」役として、佐藤緋美、渡部蓮、山田愛奈、葉月ひとみ、円井わん(すべて敬称略)らが名を連ね、作品の「筆者」役として加藤さん本人も出演している。
劇中の曲は、小説内に登場する「イチジクの木」という詩にインスパイアされたオリジナル楽曲で、こちらも見どころだ。
PVは新潮社のYouTubeチャンネル内で公開されているほか、順次、一部書店の店頭でショートバージョンも展開される。
以下は、加藤さんのコメントだ。
「オルタネートの実在する世界を、どうにか映像で表現することはできませんか。実写化ではなく、この小説世界に寄り添うような物語を。
私から新潮社の担当編集者にそう提案させてもらったところが、この企画のスタートでした。(中略)
制作をPERIMETRONにお願いしたのは、私個人が彼らの作品のファンであったこともありますが、現実と非現実の交錯する自分のプランを、必ずや期待を越えた形で作品にしてくれると確信したからです。その予想は最後まで裏切られることはありませんでした。
体育館で跳ねるバスケットボールの音。生徒が駆けていく廊下。こぼれ落ちる花びら。重なる手。そしてアプリ、オルタネート。
小説から飛び出してきた描写の数々とそこに生きる人間たちに、胸に迫る痛みと柔らかなぬくもりを同時に感じました。
自分で生み出した世界のはずなのに、これほど胸を打たれるとは思ってもいませんでした」
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