あなたは犬派? それとも猫派?
マンガ『吾輩は猫であるが犬』(祥伝社)は、犬派・猫派どちらにも刺さる読切作品全6話を収録。無料マンガサイトに掲載された読切が大きな反響を呼び、その続きとなるシリーズも含めて1冊の短編集に生まれ変わった。
目次は以下の通り。
・吾輩は猫であるが犬
・#うちの猫が妹ファーストすぎる
・吾輩は教授であるが...カモ?
・夏のある日
・吾輩はゲーム実況者であり猫チャンネルにあらず
・吾輩は猫であるが君は犬
・あとがき
物語は、かつては犬だったが猫として生まれ変わった「忠」(タダシ)と、その飼い主・美希を中心に展開する。川に溺れて死にかけていた猫、忠は、命を救ってくれた美希に尽くしたいと願うようになるが......美希のほうは忠を飼うつもりはなく、里親を探すことに。「だって私、犬派だし」。ばっさり言い切る美希と、忠ははたして一緒に暮らせるのか?
本作の最大の魅力は、犬派である美希のため、立派な犬になろうとする忠の健気な可愛らしさだろう。前世の記憶を頼りに「お手」をしたり、「アンッ」と犬のように鳴いたり。前世の名残で嬉しいとしっぽをぷりぷり揺らす様子は、美希に「犬みたい」と言われたりする。
さらに、忠の他にも個性豊かな愛らしい猫と飼い主たちが登場。
著作の印税が入るたびに捨て猫を拾ってしまう大学教授。ゲーム実況の動画投稿で生計を立てることを目指しているが、画面に映る飼い猫「ばあちゃん」にばかり人気が集まってしまう動画配信者。
彼らと猫たちの微笑ましいストーリーから一転、最終話「吾輩は猫であるが君は犬」では、美希の家に野良犬がやってくることから物語が急展開していく。やはり、美希は犬のほうが......とパニックになる忠は、新入りに何を思うのか?
作者の沙嶋カタナさんはあとがきで、本シリーズについて、自身の身の回りで実際に起こったことをもとに物語にしたと語っている。
「物語というわかりやすいエンタメを作るにあたって、登場する犬猫が人間にとっていい子ばかりになってしまったのは反省だな...と感じています」
と、振り返る沙嶋さん。実際に犬猫といっしょに暮らす人が本作を読むと、「微笑ましい」「可愛らしい」だけではない気づきが得られるかもしれない。
BOOKウォッチでは、本作を3回に分けて試し読みできる。
犬派でも猫派でも、ペットといっしょに暮らし家族になりたいと考える人にとって、ずっと大切にしたい1冊になるだろう。
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