オールナイトニッポン、福山雅治 福のラジオ、GROOVE LINE、TOKYO HOT 100、ラジオ深夜便、JUNK 伊集院光・深夜の馬鹿力、JET STREAM・・・。これらは、数多く存在するラジオ番組名の一部。ご存じの番組名もきっと含まれているのではないだろうか。
そして今、ネットでラジオが聞けるradikoの普及もあいまって、ラジオを聴く人が激増中。さながらラジオの新時代が来るというのだ。
『日経ホームマガジン すごいラジオ大研究100』(日経トレンディ編、日経BP)によると、新型コロナウィルスの感染拡大防止のために推奨された外出自粛(ステイホーム)で、radikoのユーザーが激増したという。その数はなんと910万人(2020年3月)だ。
そして、本誌掲載の調査結果を見ると、ラジオを聴くツールの8割強が「スマートフォン」だというから、デバイスの上でも新時代と言えそうだ。
本誌掲載の調査とは、日経トレンディが2020年9月にアンケートを実施し、2571人が回答したもの。上記のデバイスの話題の他にも、「Q コロナ禍でラジオを聞く時間は」という問いもあり、「大幅に増えた」と「やや増えた」を足すと48.4%。一方の「やや減った」と「大幅に減った」の合計は1.9%だというから、確実にラジオを聴く時間が増えていることがわかる。
本誌を見ると、スマートフォンというデバイスとradikoの普及、そしてステイホームというニューノーマルな生活様式がラジオの存在感を高めたことは間違いなさそうだが、そもそも、テレビなどでは味わえない企画や、長く親しまれる長寿番組の安心感、リスナーも参加できる親近感など、ラジオならではの魅力があってこその盛り上がりだということも伝わってくる。
さらに読み進めていくと各ラジオ番組の伝説やゲストの逸話、地方ならではの番組作りの特徴なども紹介されていて興味深い。中には伝説としてラジオが作った文化も登場する。たとえば「J-POP」という言葉。今では日本のポップスという意味で広く使われているが、もともとの語源は「J-WAVEでかかる邦楽」の意味だというので驚いた(J-WAVEは東京に本社を置くFMラジオ放送局の一つ)。そのいわれについては割愛するが、詳しくは本誌(p.54)を参照いただきたい。
なお、本誌には、書名の通りで「今聴くべきラジオ110」というおすすめ番組の紹介コーナーも掲載されている。ラジオを選局する際に役立つ情報なので、これからラジオを楽しんでみたいという方も、すでにラジオをよく聞いている方も楽しめるのではないだろうか。なお、本誌の刊行後に中止または、中止が決定した番組も存在するので、そこも含めてチェックしてみると新しい発見があるかもしれない。
おうち時間が増えた今、本誌を片手にラジオ受信機のダイヤルを回したり、radikoをタップしてみてはいかがだろうか。
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