1年前、2019年4月で「平成」は終わった。昨年の今頃は、平成を回顧する本の出版が相次いでいた。『教養としての平成お笑い史』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)もその中の一冊だった。
昭和と平成のお笑いを簡単に整理すると、こうなる。昭和末期の1980年代に空前の「漫才ブーム」が起きて、タモリ、たけし、さんまの「お笑いビッグ3」が勢いに乗っていた。平成に入り、とんねるず、ウッチャンナンチャン、ダウンタウンなど、「お笑い第三世代」が台頭し始めた。
著者のラリー遠田さんは東大文学部卒のお笑い評論家。平成のお笑いの歴史を14の事件で振り返ったのがミソだ。平成4年、明石家さんまの離婚、平成6年、ビートたけしバイク事故......。そして平成26年にタモリ「笑っていいとも!」が終了する。自由になったタモリはNHKの「ブラタモリ」でさらにブレークする。
著者は「32年続いた『いいとも』でさえも、タモリという巨人を彩るほんの1ピースに過ぎないのである」と書いている。
2020年、新型コロナウイルスの感染拡大によって、お笑い芸人がひな壇に並ぶバラエティ番組はすっかり姿を消した。お笑いはどうなるのだろう? この本を読むと、そんなことを考えてしまう。
BOOKウォッチでは、『教養としての平成お笑い史』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)も紹介している。
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