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私はどちらの性で、どんな立ち位置で、彼を愛せばいいの?

 作家・中村文則さん、女優・秋元才加さんも注目の一作! 異才の20代文藝賞作家・山下紘加(やました ひろか)さんによる『クロス』(河出書房新社)が、4月17日に刊行された。本書は「異性装者(クロスドレッサー)」のアイデンティティと愛を巡る物語。

 「異性装者(クロスドレッサー)」とは、異性の服装を好む人々のこと。「LGBT」という言葉の浸透とともにメディアが「性」を取り上げる機会は増えたが、「異性装者(クロスドレッサー)」にフォーカスした小説は珍しいのではないだろうか。

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写真は、本書『クロス』(河出書房新社)の表紙。

 本書のあらすじは以下のとおり。

 主人公の「私」は、警備会社で働く28歳。妻帯者でありながら関係を続けていた浮気相手との悪戯をきっかけに、女性装にのめりこんでいく。ストッキングを履いたり、自らの手でメイクを施したりと、女性性に寄り添う生活をして「私」は新鮮な喜びと自由を感じるのだった。あるとき女の姿で訪れたバーで、タケオと名乗る男に出会う。「私」はタケオに強烈に惹かれていくが――。

 「『女装しているきみが好き』と彼は言う。それは女? 男? それとも、私?」

 「私はどちらの性で、どんな立ち位置で、彼を愛せばいいのだろう――」

 本書は「異性装者」の揺らぐ心身の性を、大胆かつ繊細に映し出す会心作。作家・中村文則さんと女優・秋元才加さんが推薦の言葉を寄せている。

 「解放と迷宮。性の揺らぎだけではない、これは『存在』の物語。」(中村文則)

 「あなたといる私も、他の人といる私も私。どの私も、私の真実。マナは不自由でとっても自由だ。」(秋元才加)

 著者・山下紘加さんは、1994年東京都生まれ。2015年、時代を超えてうごめく少年の「闇と「性」への衝動を描いた『ドール』で第52回文藝賞を受賞し、鮮烈なデビューを果たした。本書は、単行本二冊目となる。

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写真は、著者の山下紘加さん。

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