2023年12月11日、NHKの知的エンタメ番組を書籍化した本『笑わない数学』(KADOKAWA)が発売される。
「笑わない数学」は、パンサー・尾形貴弘さんが、難解な数学の世界を大真面目に解説する異色の知的エンターテインメント番組。シーズン1が2022年7月から9月までNHK総合テレビで放送され、ギャラクシー賞テレビ部門の月間賞に選ばれた。現在、シーズン2が毎週水曜午後11時から放送されている。
本書は、「笑わない数学」で放送された内容のうち、「素数」、「無限」、「四色問題」、「フェルマーの最終定理」、「確率論」、「ガロア理論」の6テーマを収録。数学書では珍しい全ページフルカラーで紙面を見やすく構成し、数学初心者でも楽しめる内容となっている。
たとえば、本書の第一章で取り上げるのは「素数」についてで、「気まぐれな素数の並び方に規則はあるのか?」という問題。とくに、天才数学者であるオイラーとガウスの功績と、2人の発見をさらに進化させようとした数学者リーマンが直面した悩みに注目している。
オイラーは、素数は自然界で重要な円周率π(パイ)と関係があることを、ガウスは、素数は自然界で重要な定数(自然対数の底)eと関係があることを発見した。リーマンは、オイラーとガウスの発見をさらに進化させ、「ゼータ関数」という素数が関係する関数について研究を進め、その過程で、今もなお未解決問題の一つである「リーマン予想」を誕生させた。そして番組では、この「リーマン予想」が、宇宙を構成する原子の原子核エネルギーと関係がありそうだ、ということまでが紹介された。
しかし、天才数学者たちが挑んできた「気まぐれな素数の並び方に規則はあるのか?」という問題は、結局どうなったのか。本書には、そんな疑問に応え、番組では省略された詳しい説明も収録されている。天才数学者を苦しめてきた数々の難問と、不思議な知の世界が楽しめる、新感覚の1冊だ。
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