今、複数の家を行き来する暮らしが注目されている。東京都渋谷のシェアハウスと大分県の古民家を拠点として、さまざまな土地を訪れ生活している石山アンジュさんが、著書『多拠点ライフ』(クロスメディア・パブリッシング)でその生き方を語っている。
石山さんは現在、1ヶ月のうち10日を東京、10日を大分、その他の日は全国のさまざまな場所を仕事や旅で訪れるという生活を送っているそうだ。多拠点ライフは、新鮮な場所や人と出会えるワクワク感と、「何かあっても、どこでも生きていける」という安心感が魅力だという。
「多拠点」とひと口に言っても、以下のように暮らし方には幅があるという。
〈さまざまな多拠点ライフの形〉
・自分で複数の家を構える......二拠点生活型
・数百以上の拠点に住み放題......多拠点サブスク型
・車で移動しながら暮らす......バンライフ型
・旅行と住まいの垣根をなくす......スポット型
本書では石山さん自身のエピソードのほか、会社に勤めながらマリンスポーツを楽しむために多拠点ライフを始めた人、学校も2拠点にした家族、ホテルを旅しながらワーケーションをしている人など、多様な生き方を紹介している。
また巻末の第5章では、今すぐ多拠点ライフを始められる住まいや旅のサブスクサービスなどを紹介している。新しい生き方に踏み切る手引きになってくれる一冊だ。
〈目次〉
序 章 私の多拠点ライフ
第1章 なぜ、今多拠点ライフなのか?
第2章 多拠点ライフで新しい幸せを手に入れる
第3章 多拠点ライフで見つけたそれぞれの幸せの形
第4章 多拠点ライフの心得。自分にも地球にもサステナブルな生き方をしよう
第5章 実践! 今すぐ多拠点ライフを始める入門ガイド
■石山アンジュさんプロフィール
いしやま・あんじゅ/社会活動家。シェアハウスで育つ。シェアリングエコノミーを通じた新しいライフスタイルを普及するほか政府と民間の間に立ちながら社会課題の解決に取り組む。2019年から大分県の農村集落と渋谷のシェアハウスを行き来する二拠点生活を開始、以降、全国を転々とする生活を送る。政府の多拠点生活のあり方を議論する国土交通省「関係人口・ライフスタイルに関する懇談会」や地方創生の中長期戦略を議論する内閣官房「地方創生有識者懇談会」有識者委員を務め、シェアを通じて持続可能な共助地域を創る「シェアリングシティ」を全国に広げる。
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