本を知る。本で知る。

性暴力を実名告発した元自衛官・五ノ井里奈さん「声をあげなくてもいい世の中に」

声をあげて

   自衛隊に入隊後、訓練中に性暴力に遭った五ノ井里奈さん。事実を報告するも黙殺され、絶望を味わった。その後、勇気を出して告発することで多くの人に勇気を与えた。

   2023年5月10日、彼女の自叙伝『声をあげて』(小学館)が発売された。

book_20230512112757.jpg

   現在23歳。勇気ある行動で、五ノ井さんは「世界で最も影響力がある女性25人」に選出された。

   彼女は、告発したことは後悔していないが、声をあげたことで失ったものや苦しんだものがあると明かしている。

「社会に注目されたとしても、もう自分の思い描いていた平穏な人生は戻ってこないから、この先をどう生きていけばいいのかわからなくなって、自分で自分の首を絞めてしまったと思う時さえあった。本当は、声をあげなくてもいい世の中になってほしい。」(本書エピローグより)

   タイトルには、「(わたしが)声をあげて」と「(あなたも)声をあげて」という2通りの意味が込められている。読後には、困難に対しても1歩踏み出す勇気が出てくる。

   本書の目次は以下の通り。

プロローグ
1 強く生きる
2 異常な日常
3 夢のゆくさき
4 闘い
5 声をあげてから
6 傷
エピローグ
取材を終えて 岩下明日香
巻末資料

■五ノ井 里奈さんプロフィール

book_20230512112813.jpg

ごのい・りな/元自衛官。1999年宮城県生まれ。幼少期に柔道をはじめ、中高生の時は全国大会に出場。2011年の東日本大震災で被災する。災害支援に来た女性自衛官に憧れて、2020年に陸上自衛隊に入隊するも、2022年6月に退官。退官後は、女性や子どもたちに柔道を指導している。


※画像提供:小学館


  • 書名 声をあげて
  • 監修・編集・著者名五ノ井 里奈 著、岩下明日香 構成
  • 出版社名小学館
  • 出版年月日2023年5月10日
  • 定価1650円(税込)
  • 判型・ページ数四六判、240ページ
  • ISBN9784093891042

ノンフィクションの一覧

一覧をみる

書籍アクセスランキング

DAILY
WEEKLY
もっと見る

漫画アクセスランキング

DAILY
WEEKLY
もっと見る

当サイトご覧の皆様!
おすすめの本を教えてください。
本のリクエスト承ります!

広告掲載をお考えの皆様!
BOOKウォッチで
「ホン」「モノ」「コト」の
PRしてみませんか?