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「母が喜ぶならば」から、それは始まった。宗教2世、「脱出」までの20年間。

カルトの花嫁

 高校生の頃から、20年間にわたる「洗脳」。彼女は何を経験し、どのように脱出したのか。

 旧統一教会の「宗教二世」となった冠木結心(かぶらぎ・けいこ)さんが、自身の体験をつづった『カルトの花嫁』(合同出版)が2022年11月9日に発売される。


 はじまりは今から30年以上前。冠木さんが高校生だった頃、冠木さんの母がある宗教を信じ始めた。それがすぐに旧統一教会とわかったわけではない。はじめは「仏教の道場」に通っていると思っていたそうだ。

 1年ほど後、母が「東京ドームの集会」に出かけていき、その宗教が旧統一教会であったことを知った。旧統一教会は、「日本人にはキリスト教の基盤がないため、仏教からの方が入りやすい」という理由で、「仏教の道場」を橋渡し的な役割としてつくっていたのだ。

 その時点で旧統一教会を完全に信じ切っていた母。冠木さんが子どもの頃から両親は仲が悪く、不倫・借金・ギャンブルなどに手を染める父に対し、冠木さんは「母を守ってあげなければ」と思っていた。だから、「母が喜ぶならば」と冠木さんも旧統一教会の道へと進んでいく。

母の立場を考えると、私は良い子であり続けなければならず、信じるとか信じない以前に、私がこれを受け入れることで母が喜んでくれるのならば、それが親孝行になるのだと思いました。

 旧統一教会は、自由恋愛禁止、飲酒や喫煙も禁止。さらに、高校を卒業してから家計を助けるために就いた仕事も、「修練会」という結婚準備のために辞めることになった。

 こうして冠木さんは、旧統一教会の合同結婚式に20歳で参加。結婚相手は「教祖が直接霊視して」決められ、どんな人であっても断ることは許されない。両親の不仲を見て育った冠木さんは、「この結婚を選択したなら、どれだけ幸せな日々が待ち受けていることだろう」と期待に胸を膨らませていた。

 冠木さんの結婚相手として選ばれたのは、見ず知らずの2歳下の韓国人男性。今まで恋愛を禁じられていた冠木さんは、はじめ韓国と日本で離れて暮らしているうちは、新鮮で楽しい時間を過ごしていた。しかし彼が日本へ渡ってくると、予想だにしなかった「地獄」の日々が始まった――。

 旧統一教会に翻弄された20年間。冠木さんは、いったいどうやって旧統一教会から逃げ出すことができたのか。本書には、冠木さんが自分の幸せを取り戻そうとする軌跡が克明に記されている。

――私は、母親としてはダメな親です。
子どもに貧乏な暮らしをさせ、やりたいこともできず、韓国と日本を行ったり来たりさせてしまいました。
子どもたちは、完全なる犠牲者です。
でも唯一誇れることがあるとしたら、子どもを #統一教会 の魔の手から守ったことだと思っています。

(出版社公式サイトより)

■冠木結心(かぶらぎ・けいこ)さん
元旧統一教会信者(信仰2世)
東京都出身。90年代、実母の入信をきっかけに、高校生のころから洗脳が始まり自身も入信する。その後、合同結婚式に2度参加。いずれも韓国人男性とマッチングされ、1度目はDV夫、2度目は借金夫。日本と韓国で壮絶な結婚生活を送る。教祖・文鮮明の死を機に洗脳から目覚める。40歳を前に人生を取り戻すべく、2013年に2人の子どもと共に逃げるように帰国。現在はカメラと猫をこよなく愛するシングルマザー。



   
  • 書名 カルトの花嫁
  • サブタイトル宗教二世 洗脳から抜け出すまでの20年
  • 監修・編集・著者名冠木 結心 著
  • 出版社名合同出版
  • 出版年月日2022年11月 9日
  • 定価1540円(税込)
  • 判型・ページ数四六判・224ページ
  • ISBN9784772615143

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