お酒で人間関係に支障がでたり、二日酔いで一日が台無しになったり、飲酒運転による悲惨な事故をニュースで見たり。色々あって「お酒、やめたほうがいいかも...」と思う人は多いはず。
そんな時に大切なのは、アルコールについて正しい知識を得ることだ。どのくらい体に悪いのか。「適量」はどのくらいなのか。お酒を飲まないことのデメリットはないのか......。お酒の実像を知れば、断酒にも身が入るというもの。今回は、お酒を控えたい人のための3冊を紹介する。
1冊目は『「そろそろ、お酒やめようかな」と思ったときに読む本』(青春出版社)。
著者は2003年からおよそ20年間、成増厚生病院附属の東京アルコール医療総合センターで精神科医として勤務し、最新の知見を応用した治療で多くの回復者を送り出してきた垣渕洋一さん。アルコールの正体、正しいつきあい方、やめ方、そして飲み続けてしまったときにどうなるのかを、専門医が丁寧に教えてくれる。
冒頭で垣渕さんは、「少量の飲酒なら体にいいのでは?」との考えを「ただちに見直した方がいい」としている。「医学的な見地から言うと、飲酒に精神的な効用はあっても、身体的な健康効果はまったくない」とキッパリ。行動変容が重要だという信念のもと、お酒を遠ざける生活の仕組みを提案している。
2冊目は『飲まない生き方 ソバーキュリアス』(方丈社)。
『タイムズ』紙でも活躍した英国人ジャーナリスト、ルビー・ウォリントンさんのエッセイ。ウォリントンさんは、「ソバーキュリアス」というトレンドワードの生みの親。ドラマ『セックス・アンド・ザ・シティ』に影響された飲みまくりパーティーガールだったというウォリントンさんが、どうやって「ソバーキュリアス(sober curious)=飲まない生き方」を実現したのか、酒を飲まないとはどういうことなのかを、面白おかしく教えてくれる。
「ソバーキュリアス」に生きれば、二日酔い、集中力散漫、情緒不安など、飲酒の弊害から解放され、睡眠、集中力、人づきあい、時間の使い方など、生き方が大きく変わる。ミレニアル世代を中心に、「あえて飲まないのがかっこいい!」との価値観が広まっているという。
3冊目は『名医が教える飲酒の科学 一生健康で飲むための必修講義』(日経BP)。
お酒が有害なのはわかるし、「ソバーキュリアス」もいいけど、それでもお酒が飲みたい......! そんな人にオススメ。著者は、女性週刊誌の記者を経てエッセイスト・酒ジャーナリストとして活躍する葉石かおりさん。監修は、肝臓専門医の浅部伸一さんが務める。
なぜ人は酔い、二日酔いになり、飲み過ぎて病気になり、また下戸は飲めないのか。様々な病気のスペシャリストや、酒の人体への影響を調べる研究者が、左党も思わず膝を打つ、酒と人体の最新研究をわかりやすく解説。「筋トレ後に酒を飲んではいけない理由」「『ほどほど』に飲んでもがんのリスクは上がる?」など、酒が大好きな人も、健康にちょっぴり不安を感じている人も、下戸だけど人体の仕組みに興味がある人も、読んでおきたい科学の知見が満載。
断酒する・しないにかかわらず、お酒の知識は持っておいて損はない。以上の3冊を読んで、自分のお酒に対するスタンスを確立しよう。
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