4月23日は「子ども読書の日」。読書推進運動協議会は、4月23日から5月12日までを「こどもの読書週間」と定めている。
ゴールデンウィークもあることだし、親としてはぜひわが子に本を、せっかくならためになる本を読んでほしいもの。そこで参考にしたいのが、先日発表された「日販図書館選書センター年間図書ランキング」。
日販図書館選書センター(東京都千代田区)は、小中学生向けの図書を学校図書館関係者に紹介するところ。2021年4月から2022年3月に来場した図書館関係者が選書した図書のランキングからは、学校図書のトレンドが見えてくる。
ここでは、小中学生におすすめの本を3冊ずつ、ランキングからピックアップして紹介していく。
はじめに、各部門の第1位を見ておこう。
「セット部門(小・中学校)」第1位は、『SDGsのきほん 未来のための17の目標』全18巻(ポプラ社)。SDGsとはなにか、なぜ今SDGsが必要なのかを1巻で解説し、SDGsの17個の目標を1つずつ2巻から18巻で丁寧に紹介している。
セット部門では、上位20位の約半数がSDGs関連。昨年に引き続き、SDGsへの関心の高さがうかがえる結果となった。
「単品部門(小学校)」第1位は、『おすしやさんにいらっしゃい! 生きものが食べものになるまで』(岩崎書店)。キンメダイ、アナゴ、イカなど、釣り上げた魚をさばき、だんだんと美味しそうな切り身に変わっていく様子を、動画のような連続性で見せる写真絵本となっている。
「単品部門(中学校)」第1位は、『その話、諸説あります。』(日経ナショナルジオグラフィック社)。まだ教科書に載せられるほど定説が定まっていないもの、いったんは教科書に掲載されたものの異論が唱えられて書き換えられてしまったもの、あるいは定説が定まっていないために各論が併記されているもの。さまざまなジャンルで提唱されている"謎"と、その解明に迫る"諸説"を紹介している。
「単品部門(小学校)」上位20位には、「鳥獣戯画」関連が3冊ランクイン。第5位『小学館あーとぶっく ニッポンのわらいの原点 これが鳥獣戯画でござる』(小学館)は、動物たちが大暴れの甲巻を全公開。動物のキャラづくりの話、筆使いの話、鳥獣戯画の「なぞ」など、あらゆる角度から楽しめる解説つき。
むずかしそうだけどおもしろそうなのが、第6位『世界でいちばん美しい こども元素ずかん』(創元社)。すべての物質は118の元素からできている! そのすべてを網羅した、楽しい科学エッセーと華麗な写真が融合した1冊。「この本に若い頃、出会っていれば...」と、科学が苦手なおとなたちを夢中にさせた『世界で一番美しい元素図鑑』のキッズ版。
思わず写真に見入ってしまうのが、第7位『じゃない!』(フレーベル館)。きゅうり...じゃなくて、バナナ! みかん...じゃなくて、トマト! 固定概念を覆す、不思議なたべものの数々。発想の転換力、想像力を育む、新感覚のたべもの写真絵本。
「単品部門(中学校)」上位20位には、文芸書が5冊ランクイン。第5位『魔女たちは眠りを守る』(KADOKAWA)は、村山早紀さんが贈る奇跡のファンタジー小説! 「きっとみんな永遠なの。魂も、大好きだって想いも」。優しくて、愛しくて、涙が溢れて止まらない...ささやかな日常をぎゅっと抱きしめたくなる物語。
子どもがスマホを持つタイミングで親子で読んでおきたいのが、第3位『13歳からの「ネットのルール」 誰も傷つけないためのスマホリテラシーを身につける本』(メイツユニバーサルコンテンツ)。フェイクニュースを見破るには? SNSの反応が気になるときは? 著作権、肖像権って? 炎上したらどうなる? 日本全国の学校で伝授された「ネット情報との接し方」。
切り口が興味深かったのが、第7位『日本で1日に起きていることを調べてみた』(ベレ出版)。「1日あたり、失われる国内の田畑」「1日にコンビニで廃棄される食品」「女子高生が1日にスマホを使う時間」......。自然現象から日々の暮らしまで、「1日」を尺度にして数字に表すことで現代日本の実像が見えてくる!
こんな本があるのか! と、おとなも興味をそそられる。ふだんあまり読書をしないというお子さんも、おもしろそうな本がこんなにたくさんあることを知ったら、読んでみたくなるにちがいない。
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