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中高一貫「とてつもない潜在力」を秘めている学校は?「学校案内」ではわからない、名門30校の真実。

名門校の真実

 現在、都内の小学生の4人に1人が中学受験をするといわれている。コロナ禍で安定志向が強まり、名門小学校・幼稚園へのお受験戦線も過熱しているという。

 田中幾太郎さんの『中学受験の前に知りたい合格するための全情報 名門校の真実(リアル)』(日刊現代 発行、講談社 発売)は、麻布、開成、筑駒、桜蔭、豊島岡、早稲田、慶應、青学、都立日比谷......「学校案内」では決してわからない全30校の個性と魅力を関係者・OB150人に徹底取材した1冊。

 「進路実績、教育方針、校風、生徒の資質や傾向は?」「合格した子を待つ将来は? 学費が安いのはどこ?」「SAPIX、日能研...『4大学習塾』の長所と弱点」「家計に優しい塾選び...『小4』から通わせるべきか?」......など、有名私立中高一貫校&公立名門校の実態から受験対策まで、知っておくべき情報が満載。

■目次

第一章 中高一貫校、本当の実力
東京・私立男子御三家 開成中学・高校/麻布中学・高校/武蔵中学・高校
東京・私立男子新勢力2校 駒場東邦中学・高校/海城中学・高校
東京・私立女子新旧注目2校 桜蔭学園/豊島岡女子学園
神奈川・私立男子注目2校 聖光学院/栄光学園
躍進校・注目校(私立) 渋谷教育学園幕張中学・高校/世田谷学園/早稲田中学・高校
躍進校・注目校(国立) 筑波大学附属駒場中学・高校/東京学芸大学附属国際中等教育学校
躍進校・注目校(公立) 小石川中等教育学校/県立千葉中学・高校
中高一貫校への逆襲3校 都立日比谷高校/県立浦和高校/横浜翠嵐高校

第二章 小学校・幼稚園から入れたい名門校
小学校から入学編 慶應義塾幼稚舎/早稲田実業学校初等部/青山学院初等部/学習院初等科/成蹊学園/立教小学校/筑波大学附属小学校
幼稚園から入園編 成城幼稚園/青山学院幼稚園/雙葉小学校附属幼稚園/お茶の水女子大学附属幼稚園

第三章 受験戦線に向けた最新データ
麻布、開成、武蔵も... 学習塾に支配される名門私学高の厳しい現実
SAPIX、日能研... 中学受験「学習塾」の栄枯盛衰
中学受験「塾の選び方」 4大学習塾の長短と特色を検証する
4大学習塾で授業料が最も安いのは「日能研」 それでも塾通いは家計負担が大きい
麻布学園・平秀明校長に聞く コロナ禍でトップ進学校に生じた変化
医学部に強い中高一貫校 真の王者はホリエモンの母校・久留米大附設
我が子を名門中学に合格させるなら受験準備は4年生から

群れるのを好む開成と、嫌がる麻布

 はじめに、「各校の突出した特長をなるべく浮かび上がらせるように描いた」とある。滅多に表に出てこないであろうエピソードや関係者・OBの本音が、ひたすら興味深い。

 たとえば、「東大合格者数が空前の記録を更新 麻布中学・高校の『群れるのを嫌がる』校風」。「つかみどころがないのが麻布生の一番の特徴かな」(OB)。

 67期連続で東大合格者数トップ10入り、という名門中の名門。しかし、授業のカリキュラムは大学受験を特に意識した組み方をしているわけではなく、「生徒それぞれの取り組みによるところが大きいのだと思います」(元教師)。

 「いい意味で、生徒の自主性に任せているのだ。実際、それぞれが独立独歩でやっている印象が強い。開成が『統制がとれ、群れるのを好む』と評されるのに対し、麻布は『自由奔放で、群れるのを嫌がる』という」

偏差値がかなり高くなりそうな海城

 次に、「"新御三家"海城中学高等学校が取り組む『自ら考える教育』。「派手さはないけど、とてつもない潜在力を秘めている学校だと思います」(OB)。

 1994年に東大合格者数トップ10入りを果たして以降、トップ10の常連。「生徒自身に学ぶ力をつけさせる3ステップ」というものがあり、中1・中2は「学習習慣を確立」、中3・高1は「基礎学力を確立」、高2・高3は「大学受験にも対応する学力を完成」と位置づけている。

 多くの学校は、最初に基礎学力をつけさせて落ちこぼれをつくらない、という考えにおちいりやすいそうだが、「実はこれが間違い。中学受験をして合格すると、そこで達成感を得てしまい、なかなか勉強に身が入らない生徒が少なくないのです。(中略)この時期には、授業の内容を理解するよりも、自分で考える力をつける方が大事」(大手学習塾幹部)。

 「不安が増大している分、子どもの将来の安定を求め、中高一貫の上位校に人気が集まるのは必至。特に海城の教育方針を評価する親御さんは多く、偏差値がかなり高くなると予測しています」(前出・大手学習塾幹部)

 このほか「慶應幼稚舎の教育を国内最高峰と勘違いする生徒たち」「"私立小御三家"から転落しかねない... 学習院初等科の危機」「教諭体制は日本一も... "国公立の雄"筑波大附属小の落とし穴」......など、時に皇室、政財界、芸能界を絡めて踏み込んだことも書いている。


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 「本書は受験を目指す本人や保護者、さらには、自分の出身校が現在どうなっているか興味のあるOB・OGの方たちにぜひ目を通していただきたい。学校の動向は世相を映す鏡。極力わかりやすく書いたつもりなので、教育・受験業界とは関係のない方たちにも読んでいただけると幸いだ」

 個人的には中学受験とは無縁のところにいるが、こんな世界があるのか! と視野が広がった。受験する・しないにかかわらず、いい刺激になることは間違いない。

 本書は、「日刊ゲンダイDIGITAL」の不定期連載「名門校のトリビア」、連載「受験戦線で要注意の新潮流」を加筆修正し、最新情報を盛り込んで書籍化したもの。


■田中幾太郎さんプロフィール

 1958年、東京生まれ。「週刊現代」記者を経てフリー。教育・医療問題や企業経営などについて月刊誌や日刊ゲンダイで執筆。著書に『慶應幼稚舎の秘密』(ベスト新書)、『慶應三田会の人脈と実力』『三菱財閥 最強の秘密』(ともに宝島社新書)などがある。


※画像提供:日刊現代、講談社


  • 書名 名門校の真実
  • サブタイトル中学受験の前に知りたい合格するための全情報
  • 監修・編集・著者名田中 幾太郎 著
  • 出版社名日刊現代 発行、講談社 発売
  • 出版年月日2021年11月30日
  • 定価1,540円(税込)
  • 判型・ページ数四六判・224ページ
  • ISBN9784065265574

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