「すべての人にごきげんな勉強法を」をモットーに勉強法を発信し、中学生を中心に人気を博している、東大卒のみおりんさん。YouTubeチャンネル「みおりんカフェ」の登録者数は、2022年2月16日時点で10万人を突破している。
みおりんさんの新著『やる気も成績もぐんぐんアップ! 中学生のおうち勉強法入門』(実務教育出版)は、「勉強のやる気が出ない」「自分に合う勉強法が見つからない」など、あらゆる中学生の勉強に関する悩みに応えた「勉強と仲良くなるための入門書」だ。
実は、みおりんさんの家庭はいわゆる学歴エリートではなく、田舎のごく一般的な両親のもとで生まれ育ったという。両親とも経済的な事情で大学進学ができず、その話を子どもの頃から聞いていたため、みおりんさんはずっと「自分が大学に行くことは当たり前でない」と考えていたそうだ。学歴エリートではない家庭で育ったみおりんさんが、どのようにして東大に受かったのか。みおりんさんは本書で、「わたしが親にしてもらってうれしかった8つのこと」を紹介している。
(1)勉強や進路に干渉しない
みおりんさんは、両親から「勉強しなさい」と言われたことがないという。進路も、塾や習い事も、みおりんさん自身が選んで決めた。両親は、「自分たちは希望する道に進めなかったから、そのぶん子どもたちが選ぶ道は全力で応援してあげたい」とよく言っていたそうだ。押しつけられるのではなく「自分で決める」からこそ、責任をもって自分の将来を考え、勉強に取り組めたとみおりんさんは言う。
(2)話を聴いてくれる
全員で食卓を囲み、いろいろなことを話していたみおりんさん家族。両親はなんでもない話でもよく聴いてくれ、「あとにして」と言われた記憶はまったくないという。しかも、話を聴いてくれる一方で、根掘り葉掘り質問されることもなかった。「話せば聴いてくれる、話さなくてもしつこく聞かれない」という状態が、とても快適でありがたかったそうだ。
(3)褒めてくれる
みおりんさんの両親は、子どもの頃からいまでも、みおりんさんをよく褒めるという。それも点数や順位ではなく、「がんばったこと」自体を褒めてくれる。それが自己肯定感につながったのではとみおりんさんは感じている。
(4)子どもの能力を疑わない
大卒者のほとんどいない家系でも、両親はみおりんさんが東大を受けることに驚かなかったという。「あんたが東大!?」などと言わず、「それならがんばってね」と信じて背中を押してくれたのが心強かったそうだ。「親が自分の力を信じてくれている」というのも、自信や自己肯定感につながったとみおりんさんは言う。
(5)自分の失敗談を話してくれる
子どもの頃鉄棒から落っこちた話、ガキ大将の男の子と喧嘩になりかけた話、部活のときに水筒に梅酒を入れて行った話など、おもしろい失敗エピソードをたくさん話してくれたみおりんさんの両親。おかげでみおりんさんも、「親は完璧じゃない。わたしに完璧を望んでもいない」と思うことができ、気楽にいられたという。
(6)「あなたを尊敬しているよ」と言ってくれる
子どもが親を尊敬するのはある程度普通のことかもしれないが、みおりんさんの両親は、自分たちの子どもであるみおりんさんに対して「あなたを尊敬している」と言ってくれたそうだ。勉強しているときも、両親がかけた言葉は「応援しているよ」「期待しているよ」ではなく、「そんなふうにがんばっているみおりんはすごい。尊敬しているよ」だった。ひとりの人間として努力を認めてもらえたようでとてもうれしかったとみおりんさんは言う。
(7)思い出をたくさん作ってくれる
長期休みには必ずキャンプやスキー、テーマパークや動物園・水族館などへ出かけていたみおりんさん家族。お金持ちではないので高級ホテルや海外旅行に行ったことはないが、いつも父親がたくさんの写真やビデオを撮ってくれていて、家族での思い出がたくさん残っている。自分の小さい頃の動画や写真、家族の思い出から、みおりんさんは「家族が自分を無償で愛してくれている」ことが感じられると語っている。
(8)教育にかけるお金を惜しまない
思い出作りのほかに、みおりんさんの両親が惜しまなかったのが、子どもの教育にかけるお金だ。塾に行きたいと思ったら行かせてもらえ、受験をしたいと思えば受験をさせてもらえた。参考書や文房具などは、お小遣いとは別で買ってもらっていたという。両親自身が経済的な事情で行きたい学校へ行けなかったから、子どもたちには同じ思いをさせないようにしたのだろうとみおりんさんは考えている。
みおりんさんの自己肯定感を育てた、両親の教育方針。8つのことすべてが、子どもをもつ親にとってとても参考になるのではないだろうか。さらに詳しいエピソードや、みおりんさんの勉強法は、ぜひ書籍でチェックしてほしい。
■みおりんさんプロフィール
1994年生まれ。
地方の県立高校から東大を受験するも、現役時は大差で不合格に。予備校に通わず独学する自宅浪人を経て、1年後に東京大学文科三類に合格。大学在学中よりブログでの勉強法に関する情報発信や学習相談サービスを開始し、これまでに対応した相談数は1万件を超える。同大学の法学部を卒業後、1年半のIT企業勤務を経て2020年に独立。会社員時代に始めたYouTubeは、楽しく学ぶことを主眼に置いた実践的でわかりやすい動画で中学生を中心に人気を博し、開始から約1年でチャンネル登録者数5万人を達成する。現在は勉強法デザイナーとして、「すべての人にごきげんな勉強法を」をモットーに勉強法やノート術について情報を発信しているほか、中学生向け文房具シリーズ「みおりん Study Time」のプロデュースや学校での講演などを行っている。著書に『東大女子のノート術 成績がみるみる上がる教科別勉強法』(エクシア出版)がある。
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