「僕はこの世界に、左足から登場した。」
西加奈子さんの直木賞受賞作『サラバ!』を朗読するのは、俳優の松坂桃李さんだ。静かでやさしく語りかけるような声が耳に心地よく、物語にぐいぐい引き込まれていく。
いま、「本を聴く」という新しい本の楽しみ方が浸透しつつある。Amazonのオーディオブック、「audible」(以下、オーディブル)は、さまざまな本を、プロの声優や著名人の朗読で聴くことができるサービスだ。
『サラバ!』(上巻)の再生時間は7時間48分。作品の面白さに加え、松坂さんの「声だけ」の演技が見事で、飽きさせない。
作品の紹介ページでは、松坂さんが朗読をする様子やインタビューを動画で見られる。松坂さんは、「あれ?自分ってこんなに読むの苦手だったっけ、と驚いた」と苦笑しながらも、一つの作品の中でいろいろな登場人物のセリフを演じ分ける体験を通して「これから先、台本と向き合う上で非常に大事なものを教えてもらった」と語る。
ほかにも、島本理生さんの『ファーストラヴ』を松井玲奈さんが、宮部みゆきさんの『火車』を三浦友和さんが、角田光代さんの『だれかのいとしいひと』を橋本愛さんが朗読している。ドラマや映画とはひと味違う臨場感を味わえるのが醍醐味だ。
まとまった時間がとれなくても、家事や手芸、ヨガなど、ほかのことをしながら聴けるのがオーディオブックのよさだ。
オーディブルによるユーザー調査(2021年3月1日発表)によると、女性利用者の半数以上が「聴く本」を自宅で楽しんでいるという。「家事をしながら、車で移動中、知識を深められる」「小さい子どもがいてゆっくり本を読む時間がないが、オーディブルなら家事をしながら聴けるので助かる」という声も。自己啓発書や現代文学、ビジネス書などのジャンルが人気だ。
以下に、人気タイトルのごく一部を紹介する。過去に読んだことがある作品も、プロのナレーションで聞くと新たな気づきがあるかもしれない。
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