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4代続けて東大卒の家庭に生まれた発達障がい児から、「自分を変えたい」と悩むすべての人へ

死にたかった発達障がい児の僕が自己変革できた理由

 「超劣等生」の発達障がい児が元麹町中学校校長の工藤勇一さんに出会い、成長していく「現代のヘレンケラー物語」。

 西川幹之佑(にしかわ みきのすけ)さんの『死にたかった発達障がい児の僕が自己変革できた理由 麹町中学校で工藤勇一先生から学んだこと』(時事通信出版局)が2月8日に刊行された。

 本書は、「今現在、死にたいと悩み苦しんでいる発達障がい児の役に立ちたい」と願い、著者自身の悪戦苦闘の日々のすべてを明らかにした1冊。

 君はこんなことを考えていたのか!
 この本には僕が知っている君以上のすごい君がいた。
 (元麹町中学校校長/横浜創英中学・高等学校校長 工藤勇一)

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西川さんの直筆メッセージ(画像提供:時事通信出版局)

「故障だらけの『不良品』として生まれて」

 西川さんは4代続けて東大卒の家系に生まれた。ところが、ADHD(注意欠如・多動症)とASD(自閉スペクトラム症)傾向、学習障がいという発達障がいの「3重苦」。自身について「故障だらけの『不良品』として生まれて」と書いている。

 幼稚園を2時間で中退。小学2年生まで特別支援学級に通うも「赤ちゃん扱い」になじめず、自ら希望して通常学級に転籍。しかし、周囲とトラブルを起こし、テストで点がとれないとパニックになって教室を飛び出す毎日......。小学3年生で「死」を考えるようになる。

 そんな「超問題児」が変わったきっかっけは、千代田区立麹町中学校に入学し、当時大胆な学校改革を実践していた工藤さん(ベストセラー『学校の「当たり前」をやめた。 生徒も教師も変わる! 公立名門中学校長の改革』の著者)に出会ったことだった。

■目次

はじめに 少し長めの自己紹介もかねて
パート1 発達障がい児にとっての学校生活はこんな感じ
パート2 僕を成長させてくれた工藤先生の教え
コラム 対立の先にあった世界
パート3 発達障がい児は勉強ができないという「当たり前」を疑う 教室を脱走していた僕が中3で英検準2級に合格するまで
パート4 発達障がい児のQOLを上げるライフハック 僕が怒る自分を認められるようになったわけ
コラム 私が目撃した、西川幹之佑くんが成長した瞬間(工藤勇一)
パート5 死のうと思っている発達障がい児に伝えたい、「未来」を手にするための戦略
おわりに 「負け戦」をしながらでも生き延びよう!

発達障がい児の役に立てることがある

 「現代のヘレンケラー物語」とあるが、ヘレン・ケラーは「見えない、聞こえない、話せない」の「3重苦」。サリバン先生に出会って「Water」と手のひらに書いて教わるまで、真っ暗闇の世界で生きていた。

 西川さんは、その気持ちが分かる気がすると言う。混沌として恐怖そのものだった世界。麹町中学校でもがき苦しみながら世界の輪郭をつかみ、卒業後も試行錯誤を続け、自分にあう生き方を少しずつつかんできたのだ、と。

 西川さんを目覚めさせたのは「自律」という言葉だった。工藤さんの教育目標は「自律した生徒を社会に送り出す」こと。「自律」「尊重」「創造」を掲げる工藤さんのもと、様々な学びを経験した。そのうちに呪縛から解放され、「自律」して生きる大人になるための「自己変革」に挑むようになる。

 中学校卒業までに英検準2級などの資格を取得し、高校は英国に留学。現在は時折トラブルを抱えながらも落ち着いて対処しつつ、人並の自己肯定感とともに前向きに生きているそうだ。


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 コロナ禍で将来について考えるうちに、「自分のように苦しむ発達障がい児の役に立てることがある」と考え、本書の執筆を企図したという西川さん。

 「麹中で過ごして分かった『高い目標』を掲げることの大切さ」「自分のトラブルの原因を解明する『事故調査委員会』を立ち上げる」「人のせいにしない、恨まない、愛すべき『一生懸命なやつ』になる」......など、19年間の実体験から生まれた「自己変革」のメソッドの数々は、ご本人が書いているように「自分を変えたいと悩むすべての人」へのエールでもある。


■西川幹之佑さんプロフィール

 2002年新潟県三条市生まれ、東京育ち。幼稚園中退。千代田区立麹町中学校、英国・帝京ロンドン学園卒。現在、帝京大学法学部政治学科1年生。高祖父は、帝大卒の林業学者で測機舎の創業者である西川末三。高祖母は、ロシア文学の翻訳家で社会運動家である神川松子。高祖父から4代続けて東大卒の家系に生まれ、周囲から東大入学が当然と期待されるもADHDとASD傾向、学習障がいのため、小学校2年生まで特別支援学級に在籍。その後、通常学級に転籍したものの学習面・社会面で壁にぶつかる。生きる意義を見失い、小学校3年生で死を考えはじめる。小学校卒業後、当時麹町中学校校長だった工藤勇一さんに出会う。「自律」という考え方を学び、人生が一変した。在学中に英検準2級、ニュース検定2級を取得。


※画像提供:時事通信出版局


  • 書名 死にたかった発達障がい児の僕が自己変革できた理由
  • サブタイトル麹町中学校で工藤勇一先生から学んだこと
  • 監修・編集・著者名西川 幹之佑 著
  • 出版社名時事通信出版局
  • 出版年月日2022年2月 8日
  • 定価1,760円(税込)
  • 判型・ページ数四六判・256ページ
  • ISBN9784788718036

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