ある日、父から一本の電話がかかってきた。「父さんは、ぼけてしまいました」と。この日を境に、娘は一人暮らしの東京から、実家のある埼玉まで通う日々が始まった。
同じことを何度も繰り返してしまったり、手が震えてうまく歩けなかったり、そんな認知症の父と、娘の奮闘記を自身でマンガに記録した『ねぼけノート 認知症はじめました』(朝日新聞出版)が6月7日に発売された。
「認知症」は現在、高齢者の5人に1人が発症するほど身近な病気だ。介護の負担は大きく、精神的にもつらいイメージがあるが、あさとひわさんの描くイラストはほのぼのとしている。お父さんのゆるいキャラクターがとてもいい味を出していて、「大変そうなのに、癒される」「家族の物語にほっこりします」との共感の声が多数寄せられているという。
「父さんは、バカになっちゃったの。
だから、しょっちゅう面倒みに帰ってきてください(えへ)」
(あ、かわいこぶった)
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父「したことと、やったことの区別がつかなくてなあ(たは)」
娘「うん、それ、同じだよね」
無邪気な父とマイペースな母。2人のやり取りに小さくツッコミを入れる娘。
実家にいた頃は気が付かなかったが、父の介護に関わるようになって初めて知った父の一面や、両親の微笑ましいやりとり、家族関係を8コマに切り取った。認知症になった父の気持ちを想像し、理解しようとするあさとさんの冷静なツッコミにクスリと笑える。
あさとさんは、「派手なドラマはあんまりありませんが、暗くもないのでご一読いただけますと幸いです」とコメントを寄せている。
たいへんだけれど、ちょっと笑えて、あたたかい家族の物語。
■あさとひわさんプロフィール
埼玉県出身、東京都在住。大学卒業後、デザイン会社、編集プロダクション勤務などを経て、現在はイラストレーターとして活動している。
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