本書『自分の中の「親」を浄化する本 親子呪縛を今こそ、解き放つ――』(青春出版社)は、ニューヨークで活躍中のサイキック・カウンセラー、原田真裕美さんの5年ぶりの書き下ろし。
「毒親」はよく聞くが、「親子呪縛」となるとなんだかおどろおどろしい。ところが、「親子呪縛」は誰にでも必ず発生するという。
「生まれた瞬間から一生つきあうことになる親。親は人生最大の課題であるがゆえに、直面する問題はすべて私たちが幸せに暮らすためのレッスンでもあります。では、どう生きるべきなのか? をあなたと共に考えるのが本書です」
原田さんは30年以上、ニューヨークを拠点にサイキック・リーディング(原田さんはこれを「魂リーディング」と呼ぶ)をしてきて、親子関係が人生に及ぼす影響の大きさを痛感している。
お稽古、受験、就職、結婚などで親の希望を優先した結果、「自分の人生、これで良かったのだろうか?」と後々思うこともあるわけだが、これは「人生のいつかのタイミングで、誰もがぶつかる課題」なのだそう。
「人は魂的に望む人生を生きているか、魂的に満たされる生き方をしているかを確認したくなるものなのです。魂的に何かがズレていると、人生の軌道修正がしたくなる時期が必ずきます」
「変わりたくても変われない」「思うように行動したくてもできない」「自由な発想ができない」「見えない何かに阻害されていると感じる」......。
今こうした生きづらさを感じている人に「親のことで苦しまないで欲しい。自分の人生を生きて欲しい」と、メッセージを送っている。
「なぜ、その親のもとに生まれてきたのか?」「なぜ、その子と親子になったのか?」「そこから何を学ぶのか?」――。
本書はこうした素朴な疑問を解消しながら、読者の気持ちが軽くなり、親や子に対する気持ちが浄化されるように書かれている。
■目次
序章 なぜ、その親のもとに生まれてきたのでしょうか
――親子呪縛を浄化すると、すべてが変わる
1章 親子呪縛で施錠されたものに気づいてください
――生きづらさは、あなたのせいではありません
2章 恋愛・結婚/お金/仕事/家族関係/人間関係 親子呪縛を浄化していきます
――闇の世界から光の世界へ踏み出そう
3章 子育てするときに気を付けたい親子呪縛
――そして、自分が親になったら、どうしますか?
4章 「自分を完成させる」という究極の幸せ
――親子呪縛が解けたとき、この人生の意味を知る
では、どうやって「親子呪縛」を浄化するのか? まずは自分が「親子呪縛」に影響を受けている、可能性の扉に施錠されている、と思われるところをじっくり考えてみる。
「親のせいでできなかった、と思うことがあるか」「親に言われたことに傷ついて、忘れられないことがあるか」などについて書いたり話したりして、ネガティブな体験を自分の中から取り出してみるのだという。
「『あれは酷かったな』『あれは間違ってたな』そう思うことに光を当てて、それらをいらないものだと認識しましょう。親の悪影響を自覚することが、浄化作業の第一歩です」
とりわけドキッとしたのが3章だ。自分が「親子呪縛」の「親」になってはいないかと、考えさせられる。
あらゆる親子間のやりとりから発生する「親子呪縛」。中でも、子育ての日常茶飯事である「叱る」が「親子呪縛の柱」になっているという。
感情的に怒ったり、キレてコントロールが効かなくなったり。子は正当な理由で叱られた場合は傷つかないが、不当な理由で叱られた場合は親に対して怒りを覚えることに......。
それで子が親から離れてしまうと、「魂的な溝」を埋めることは難しくなるという。自分が「親子呪縛」の「親」になる可能性があるとは、思ってもみなかった。
「誰もが多かれ少なかれ抱える親子呪縛から生まれる日常の生きづらさ、息苦しさに悩んでいる、まじめに生きている人のために魂的な視点から本書は書いてみました」
本書の第一印象は、だいぶスピリチュアル色が強そうだな、というものだった。それが実際に読んでみると、もっと身近な、自分事として感じられる話題ばかり。本書は、親子関係で胸につかえるものがある人の助けになるだろう。
■原田真裕美さんプロフィール
大阪出身。7歳で父親の死を予知した時から、予知能力、霊とコンタクトする能力、過去や前世を透視する能力などに気づく。1986年に渡米。セラピー的な効果のあるリーディングが特徴で、ニューヨークを拠点に世界各国から依頼を受けている。75万部のベストセラーとなった初の著書『自分のまわりにいいことがいっぱい起こる本』(2003年)は、2019年に文庫化。著書多数。
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