2023年6月9日発売の「プレジデント」(2023年6月30日号)は、「ChatGPT仕事術大全」と題した特集を組んでいる。今、話題沸騰の生成AIを味方にした生き方、働き方、稼ぎ方をまとめている。
生成AIの専門家の外川賢さんが、ChatGPTの得意なことと苦手なことについて解説している。まず、得意なのは、「高いコミュニケーション能力」。指示を出すと即座にこちらの言いたいことを理解して、要点をまとめた回答をしてくれる。また、「あらゆる分野に精通」している。さらに、「マルチリンガル」で、「24時間いつでも相談に乗ってくれる」。
一方の弱みや苦手なことは、「指示待ち」で、言われたことしかやらない。「知ったかぶり」をして、間違ったことを平気で答えてくることもある。「本籍は他の会社」なので、社内機密や顧客情報などを与えるのは、セキュリティの観点からNGだ。
ChatGPTをビジネスに活用している経営コンサルタントの田尻望さんは、ChatGPTの仕事術を講義している。情報収集・情報分析、アイデア出し・企画書作り、プレゼン資料作り、議事録・レポート作成などについて、具体例を挙げて説明している。
驚いたのは、その出来栄えのすばらしさだ。たとえば、オフィス用のパソコンを人材派遣会社に売り込む営業プレゼンテーションの資料作りでは、パソコンの特長と利点をアピールし、人材派遣会社のニーズに合わせたカスタマイズとサポートをすること、価格とコストメリット、顧客の成功事例を挙げることなど、流れを組み立ててくれる。
画像生成AIに、テーマを指示すると、いくつかのサンプルを数分で提示してくれる。1週間かかっていた作業がその場で完了するのに驚いた。
ChatGPTとExcel、Word、パワーポイントを組み合わせた活用法も紹介している。どちらも初心者向けに説明しているので安心だ。Excelの使い方のトレーナーのように、やりたいことから適切な関数の使い方を教えてくれる。さらに、アンケートの集計やデータの分析もChatGPTと組み合わせると、すぐに終わる。
ユーチューバーのATSUさんが、ChatGPTを使った英語学習法を披露している。文法の解説、スピーキング、ライティングの実例を示している。英会話スクールに頼らなくても、英語が上達するかもしれない。
ChatGPTを熱心に使っている企業の事例も紹介している。パナソニック コネクトでは、8時間以上かかる分析作業がわずか6分で完了したという。わずか2カ月で6万回弱のアクセスがあり、多くの社員から支持されているようだ。
また、4月から使い始めた大和証券では、導入から1カ月で、1日に延べ4000件前後の質問件数があり、翻訳作業の外部委託費削減などで1000万円単位のコスト削減効果を見込んでいる。
脳科学者の茂木健一郎さんは、「ChatGPTは100年に一度の衝撃」である理由を話し、この「魔法の鏡」をうまく使うことで、それぞれの人生の新しいステージを切り開くことができる、と積極的な活用を呼び掛けている。
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