2月20日発売の「AERA(アエラ)2023年2月27日増大号」(朝日新聞出版)の巻頭特集は「ウクライナ戦争1年」。2月24日で1年となるこの戦争について、歴史人口学者のエマニュエル・トッドさんとジャーナリストの池上彰さんによる緊急対談が掲載されている。
対談では、この戦争の大きな背景や、これからの世界がどうなるかについての大局的な会話が繰り広げられた。
池上さんが、今回の戦争は米ロの代理戦争であり、「最大の被害者はウクライナ」であると切り出すと、トッドさんもそれに同意。どうしても戦争をするならば米ロが直接戦うべきであるとして、戦争の継続に反対を表明している。
開戦の責任も米国にあるとされる。トッドさんは、昨年から「ウクライナ戦争の最大の責任は、ロシアやプーチン大統領ではなく米国とNATO(北大西洋条約機構)にある」と主張してきた。曰く、この戦争は、米国やNATOの対応次第で、つまり「ウクライナの中立化」というロシアのかねての要請を西側が受け入れてさえいれば容易に避けることができたという。
では、この戦争はどういう形で終わるのか。トッドさんは「フランスのジャーナリストは恐らくロシアのほうが50%くらいの確率で崩壊すると見ているでしょう」としつつも、5%ほどの確率で米国が崩壊する可能性もあると指摘している。
また、池上さんが、ウクライナ戦争終結後、「中国、インド、サウジアラビアといった国が勝者として生き残っているという可能性」について尋ねると、「むしろ、ロシアが勝者になる可能性がある」と返した。この戦争は米ロの価値観を巡る戦争であるとした上で、ロシアの「あらゆる文明、あらゆる国家がそれぞれのあり方で存在する権利を認める」という価値観に共感する国は意外に多いと分析。場合によっては「ロシアが勝者になる」と話した。
特集ではこのほか、現地ルポや住民の証言などで1年を振り返り、複数人への識者インタビューも収録。停戦への道をさぐる多角的な特集となっている。
今週号の表紙には、K-POPグループ・Stray Kidsが登場。インタビューでは、グループ内のルールや、まもなくリリースされるJAPAN 1st Albumに込めた想いが語られた。
Mini Album「ODDINARY」「MAXIDENT」が米ビルボードのアルバムチャートで1位を記録するなど、世界のトップアーティストとなったStray Kids。グループ内には固い結束があり、メンバーは「家族のようだ」という。オフだった2023年元日は、8人全員でチキンパーティーをして過ごした。
8人全員がオフの日に集まることはそう簡単ではないんですが、1月1日はたまたま合ったのでチキンパーティーをしました。でもその前日も仕事で会っているし、翌日にも会うわけです。なのに不思議と会っていることに大きな意味を感じました。(ヒョンジン)
自ら作詞作曲・プロデュースを手掛けた先鋭的なトラックと強いメッセージ性が持ち味で、若い世代を中心に支持されている。メンバーの一人・ハンさんは「Stray Kidsを音楽のジャンルに」するのが夢だといい、その夢に向かって努力を重ねているという。
記事では他にも、「近寄りがたい存在ではなく、ファンの方とも仲間のような存在になりたい」(リノ)、「Stray Kidsにしかできないものをいつも意識しています」(アイエン)など、メンバーの様々なコメントが紹介されている。
連載「松下洸平 じゅうにんといろ」は、俳優の新納慎也さんをゲストに迎えた対談がスタート。13年前に出会ってから、ご飯を食べながら仕事やプライベートのことを何でも話すという関係をずっと続けてきたという二人。旧知の中だからこそ話せる内容が満載の対談となっている。
今号では、以下の記事も掲載。
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