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『ぼくイエ』ブレイディみかこ初の小説が6月に発売。「現実を超えるリアル」に挑む。

両手にトカレフ

 累計100万部を突破したベストセラー『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』(新潮社)の著者、ブレイディみかこさんが、初めての小説『両手にトカレフ』(ポプラ社)を刊行する。2022年6月8日に発売予定だ。この小説は、『ぼくイエ』で"描けなかった"ティーンの問題に、ブレイディさんが正面から向き合った作品だ。

この物語は、かき消されてきた小さな声に力を与えている。 その声に私たちが耳を澄ますことから、全ては始まるのだ。――西加奈子
ブレイディみかこさん
ブレイディみかこさん(撮影:Shu Tomioka)

 『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』は、一家の住むイギリスでブレイディさんと息子が直面した、多様性にかかわる問題や格差社会の現実を描き、日本で大きな話題となった。

 しかしブレイディさんは、『ぼくイエ』で書けなかったことがあるという。もっとずっと深刻な問題は、ノンフィクションでは書けないからだ。ノンフィクションとして書くと、現実のモデルが危険にさらされてしまうかもしれない。だから、「フィクション」でしか書けないことがあるのだ。そうしてブレイディさんは、この小説『両手にトカレフ』を書き上げた。

 人種、経済格差、薬物依存、子どもの成長、家族の問題。そこに描かれているのは、現実を超えるリアルだ。現代を生きる私たちに、ブレイディさんは何を伝えようとしているのか。6月の発売が待ちきれない。

〈ストーリー〉
寒い冬の朝、14歳のミアは、短くなった制服のスカートを穿き、図書館の前にいた。いつもは閉じているエレベーターの扉が開いて、ミアは思わず飛び乗る。図書館で出合ったのは、カネコフミコの自伝。フミコは「別の世界」を見ることができる稀有な人だったという。読み進めるうち、ミアは同級生の誰よりもフミコが近くに感じられた。一方、学校では自分の重い現実を誰にも話せなかった。けれど、同級生のウィルにラップのリリックを書いてほしいと頼まれたことで、彼女の「世界」は少しずつ変わり始める――。
ブレイディみかこさんからのメッセージ
ブレイディみかこさんからのメッセージ

■ブレイディみかこさんプロフィール
1965年、福岡県生まれ。1996年から英国ブライトン在住。2017年、『子どもたちの階級闘争 ブロークン・ブリテンの無料託児所から』で新潮ドキュメント賞を受賞。2019年、『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』で毎日出版文化賞特別賞、Yahoo!ニュース本屋大賞ノンフィクション本大賞などを受賞。ほか著書に『女たちのテロル』『ワイルドサイドをほっつき歩け ハマータウンのおっさんたち』『女たちのポリティクス 台頭する世界の女性政治家たち』『他者の靴を履く アナーキック・エンパシーのすすめ』『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー 2』など多数ある。


※画像提供:ポプラ社




 


  • 書名 両手にトカレフ
  • 監修・編集・著者名ブレイディみかこ 著
  • 出版社名ポプラ社
  • 出版年月日2022年6月 8日
  • 定価1650円

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