あなたは電子レンジをどのように活用しているだろうか。温め直しや下ごしらえに使うだけではもったいない！ 電子レンジで、主菜も副菜も作れるのだ。
料理研究家歴45年の石原洋子さんが刊行した電子料理レシピの集大成ともいえる『ほんとうにおいしいものだけ！石原洋子の電子レンジベストメニュー』（世界文化社）は、電子レンジを使いつつも、本格的な味を実現するレシピ集だ。
電子レンジ調理は①誰が作ってもおいしく作れる、②火の消し忘れの心配もなし、③油が少なくてOK、便利で安心だと、石原さんは言う。そう言い切れるまで、何度も試作を繰り返した石原流の使い方による本格的な味わいを実現したレシピを100種類も掲載している。
ここでは、「白菜としめじの塩とろみ煮」を紹介しよう。共に淡泊な食材の白菜とえびは相性がよく、仕上がりの彩りもきれいな一品だ。電子レンジの加熱時間は、600Wを基準にしている。
＜白菜としめじの塩とろみ煮＞
材料2人分
白菜（軸は半分に切って一口大のそぎ切り、葉は大きめの一口大に切る）......200g
しめじ（小房に分ける）...1パック（100g）
しょうが（薄切り）......1/2かけ
えび（殻つき）......小8尾（100g）
A
塩......少々
酒......小さじ1
片栗粉......小さじ1
B
酒......大さじ1
塩......小さじ2/3
こしょう......少々
水......1/3カップ
水溶き片栗粉 片栗粉大さじ1/2＋水 大さじ1
ごま油......小さじ1
作り方
1 えびは背ワタを除き、殻と尾をむき、水で洗って水気をよくふく。半分に切ってAをからめ、水気をふいて片栗粉をまぶす。耐熱ボウル（大）に白菜を入れ、しめじとしょうがを散らす。Bを加え、えびを散らす。
2 ふんわりラップをして電子レンジに6分かける。
3 取り出して具材を寄せ、汁の部分に水溶き片栗粉を加え、全体を混ぜる。
ラップをして電子レンジに1分30秒かけ、仕上げにごま油をまわしかけ、器に盛る。
ほかにも、石原さんが「電子レンジで作るのが一番おいしい」と太鼓判を押す蒸し鶏と、蒸し鶏を使って作るよだれ鶏をはじめ、ひよこ豆のキーマカレー、めかじきとトマトのチーズ蒸し、たらとあさりのアクアパッツァと、レストランのようなオシャレな一品まで電子レンジを活用してラクに作れるレシピが満載だ。
「材料を入れて"1回レンチン"が基本」、具材の多い煮込み料理は、「"取り出して混ぜる"で本格的な味ができる」。この2つのポイントが石原流の電子レンジの使い方だ。今回紹介した「白菜としめじの塩とろみ煮」は、電子レンジで作れば失敗しないと、石原先生のお墨付きだ。
本書の目次は以下の通り。
第1章 肉ベストメニュー
蒸し鶏／鶏の照り焼き／豚のしょうが焼き／牛肉とピーマンのオイスターソース炒め／ひよこ豆のキーマカレー
第2章 魚介ベストメニュー
鮭と白菜のみそ蒸し／さばのみそ煮／鮭の照り焼き／あじの酒蒸し 梅だれがけ／めかじきとトマトのチーズ蒸し
第3章 豆腐ベストメニュー
麻婆豆腐／豆腐の肉巻き／豆腐とひき肉の蒸しもの／いり豆腐
第4章 野菜ベストメニュー
キャベツとあさりの酒蒸し／ツナ入りにんじんシリシリ／ジャーマンポテト／ブロッコリーと帆立のとろみ炒め／ピーマンの煮びたし／パプリカのきんぴら／なすのみそ炒め／かぼちゃとソーセージのサラダ／かぶの肉だんご蒸し
他
夫婦2人の食事作りがだんだんしんどくなり、料理のモチベーションが落ちている親や知人にプレゼントしても喜ばれそうだ。肉や魚介、野菜とお好みの食材ごとに献立を決められるので、台所に立つ気にさせてくれるおすすめの一冊。
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