2月28日発売の「AERA(アエラ) 3月7日号」(朝日新聞出版)の巻頭特集は、「孤独」がテーマ。喫煙や飲酒、肥満以上に短命リスクにつながるとされ、新たな国民病とも言える。孤独担当相の野田聖子さんへのインタビューや、「テレワーク孤独」に注目したリポート、社会的に孤立していたとみられる大阪ビル放火事件の容疑者についての検証を掲載している。カラーページでは、フィギュアスケート選手羽生結弦さんの、北京五輪最終日のエキシビションを詳報している。
これまでの調査から、孤独感を引き起こす社会的つながりの少なさは、喫煙、飲酒、運動不足、肥満より大きな短命リスクになることや、孤独はたばこを1日15本吸うのと同等の健康被害があり、肥満よりも健康への悪影響は深刻であることなどが分かってきている。そうした背景から、「孤独は現代の公衆衛生上、最も大きな課題の一つ」だとして、イギリスが世界で初めて孤独担当大臣を任命したのは2018年。21年には日本でも設置され、現在は野田聖子さんが任に就いている。
アエラのインタビューに応じた野田さんは、郵政民営化が争点となった選挙で無所属となったときと、不妊治療でなかなか妊娠できなかったときに孤独を感じたと告白した。「ぎりぎりだったと思う」と当時の心境を明かし、「国会議員をやっていなかったらどうなっていたかな。私自身、名前が通っているから『もし自殺したら、ざまあみろって思う人はいるだろうな』と抑止にもなりました」と振り返る。
そのうえで「国是みたいになっていた『自助』を一回解いて、誰でも助けを求めることができるよう作り替えていく」と明言。重度障害のある長男を育てている経験も踏まえ、支援を必要とする側が窓口に出向くのではなく、誰もが相談窓口にアクセスできる「プッシュ型支援」を目指す考えを示した。
アエラは「テレワーク孤独」にも注目した。働き方改革を支援する企業が805社のべ17万3千人におこなった調査などから、世代ごとに異なる「孤独」の様相をあぶり出した。特に目立ったのが、働き盛りの40、50代の孤独感が、20年から21年で大きく悪化していることだ。中間管理職や管理職の多いこの世代は、オンラインで部下の状況を聞くなどの雑談も難しく、自分だけ取り残された感を持ってしまう面もあると専門家は指摘する。さらに、大阪ビル放火事件の容疑者について検証。事件までの足取りを追いながら、容疑者が抱えた「社会的孤立」を解消する機会がなかったか考えた。
北京五輪最終日の2月20日におこなわれた、フィギュアスケートのエキシビションについての記事もカラーで掲載している。「春よ、来い」を舞った羽生結弦さん。男子シングルを終えてからエキシビションまでの日々、エキシビション後に語ったこと、そして北京五輪イメージキャラクターのビンドゥンドゥンに拍手を送る姿や、アメリカ代表選手ネイサン・チェンさんとのハグなどを、テキストと写真で詳報している。
今号の表紙は、歌舞伎俳優の尾上松也さん。歌舞伎の世界にとどまらず舞台・ドラマ・音楽など幅広い活躍をしている尾上さんだが、3月に主演する舞台「怖い絵」について、ミュージカルと歌舞伎は「感覚的には同じ」だと語る。歌舞伎を含めて演劇界全体が抱えている課題などについて思いを話した。
King Gnu井口理さんがホストを務める人気の対談連載「なんでもソーダ割り」は、俳優の菅田将暉さんをゲストに迎えた3回目。今回は、ふたりが好んで「古着」を着る理由が語られる。
そのほか、今号には以下のような記事が掲載されている。
現地報告 ふたつのウクライナ「花火で独立承認祝福」「5分おきに爆音」
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コロナ症状格差「隔離ホテルで仕事&ネトフリ三昧」「関節痛・寒気と仕事と育児」
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