駅や列車で見かけるサインやピクトグラムは、文字を読まなくても意味がわかるように作られている。日常に溶け込んでいるので、普段は意識しないかもしれないが、よく見ると現場の人の思いや工夫が込められている。
2023年9月29日『サイン、小サイン、探訪記~鉄道文字の探究者、サインの奥深い世界に出会う!』(イカロス出版)が発売された。
本書では、鉄道文字のマニアが、ふだんは見過ごしがちなサインを集め、現場の人の話も聞きながら、その世界を探っていく。
見てもらわなくちゃならないけれど、目立ちすぎても良くない。奥深い世界なのだ。
最近の人にはわからない単語も。歴史が感じられる。
ちなみに「コメット」とはパーティーなどで使うクラッカーのこと。このサインは、新幹線のホームで見かけることが多い。
駅独自のサインも。
天井にサインがある理由とは?
今や絶滅危惧種となったサインも登場。
鉄道好きはもちろん、通勤通学などで駅を利用する人も興味深く読めるはず。スマホから目を上げて、面白いサインを探してみては?
■中西あきこさんプロフィール
なかにし・あきこ/1975年神奈川県生まれ。二松学舎大学大学院修了。大学時代より書道を学ぶ。2008年、月刊『旅と鉄道』で地下鉄路線を地上でめぐる「二駅歩き」の連載をきっかけに地下鉄に残る旧い文字に興味を持つようになる。2013年、『鉄道デザインEX』(イカロス出版)の小特集「鉄道文字のおはなし」の取材で、国鉄時代に制定された統一書体すみ丸ゴシックと出会う。以来、時代感覚あふれる看板や書体・フォントをたずね取材を続けている。著書に『鉄道文字の世界 旅して見つけたレトロな書体』(天夢人、2022)、『駅の文字、電車の文字 鉄道文字の源流をたずねる』(鉄道ジャーナル社、2018)『されど鉄道文字 駅名標から広がる世界』(同社、2016)などがある。
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