英タイムズ紙で紹介された世界的ベストセラー、ついに日本上陸! 『FAT THE SECRET ORGAN』の待望の翻訳版『痩せる脂肪』(クロスメディア・パブリッシング発行、インプレス 発売)が刊行された。
著者は、脂肪の研究で国際的評価を得る研究者のマリエッタ・ボンさん、オランダ国家に肥満改善の助言をする学者のリーズベス・ファン・ロッサムさん。
あなたの常識が、180度変わる! 「脂肪」と「肥満」の驚くべき真実とは。
細くない者たちへのプレッシャーのかかり方は、万国共通のようだ。
「どんな雑誌を開いても、ダイエットや痩せ薬などの記事が載っていて、私たちに細くなれと語りかけてきます(しかも『簡単に痩せられますよ』って)。成功談やプロのモデルの眼差しがページから溢れ出てきて、くらくらしそうですよね。テレビでもそうです。伝えているメッセージはどれも同じ」
そこで著者は、素朴な疑問を投げかける。
「そもそも、他の器官と同様に、脂肪にだって存在意義があるのではないでしょうか? 脂肪って一体、何でしょうか? どんな働きがあるのでしょう? 体脂肪は、みんなが言うほど、そんなに有害なものでしょうか? 最近まで、脂肪は最も未知の器官でした。そうですよ、脂肪は器官なのです。心臓や肺と同じように」
長い間、脂肪はただの緩衝材で、寒さや衝撃から内臓を守る毛布のようなものと思われてきた。しかし近年、「脂肪が私たちの身体でとても大きな器官の1つであり、重要で、不可欠だということ」が明らかに。
しばらく何も食べない時に、他の臓器に燃料を供給し続ける役割だけでなく、数えきれないほどのホルモンや物質を産生し、血中に分泌して他の臓器に情報を伝達する役割も。
もっとも誤解されている「脂肪」という器官の驚くべき事実。それは、「脂肪」は悪者どころか、私たちを痩せさせてくれるということ。
たとえば「褐色脂肪」と呼ばれる脂肪は、カロリーを熱に換え、脂肪を減らすことができるという。私たちには白色と褐色、2種類の脂肪が備わっている。「褐色脂肪」は肩のまわりに多く、脂肪を燃焼し、エネルギーを生み出す機能がある。大人になればなくなると思われていたが、最近の研究でそうでもないことがわかった。
「褐色脂肪」は体を冷やすと活性化するといい、冷たい室温で過ごしたグループが6週間で減量できたという実験結果も。つまり「褐色脂肪」を活性化させると、余分な脂肪を燃焼させることができるというのだ。
本書は 「脂肪」と「肥満」に翻弄された15人の話をまじえ、脂肪とうまく向き合い、健康的に対処していく方法を紹介する。
表紙の「『脂肪』と『肥満』の世界的権威が教える 健康的に脂肪が減る、究極の方法」を見てカチッとした印象を受けたが、思いのほかやわらかい文体で読みやすい。読めば「脂肪」のイメージがガラッと変わるだろう。
「ありふれた話や、初めて聞くような症例を通して、この素晴らしい器官をあなたと旅してみたいのです。(中略)素晴らしき体脂肪の世界へ、ようこそ!」
■目次
第1章 脂肪の歴史を見てみよう
第2章 脂肪は「貯める」ために必要な器官
第3章 脂肪はホルモン工場
第4章 太ると病気になり、病気になると太る
第5章 なぜ空腹や満腹になるのか?
第6章 めくるめく代謝の世界
第7章 脂肪と私たちのバイオリズム
第8章 ストレスで太るのはなぜ?
第9章 肥満の隠れた原因
第10章 肥満と効果的に向き合うには?
第11章 肥満への偏見が、精神に与える影響
■マリエッタ・ボンさんプロフィール
医師。医学博士。内科の専門医。ライデン大学メディカルセンターで、脂肪を燃焼する「褐色脂肪」を研究(ライデン大学は、アインシュタインも卒業しているヨーロッパ最古の大学)。60以上の共著書があり、自身の研究で数々の名高い国際・国内賞を受賞。
■リーズベス・ファン・ロッサムさんプロフィール
医師。医学博士。オランダにあるエラスムス大学メディカルセンターの内科医・内分泌学者、教授。長年の研究により、肥満とストレスホルモンの専門家としてキャリアを積む。肥満の根本原因の診断、減量のためのオーダーメイド治療法の診断で、国際・国家的に指導する肥満センターCGGの創設者。近年、オランダ国内の肥満対策で厚生労働省に助言している。欧州内分泌学会で、肥満、糖尿病、栄養、代謝など科学分野のリーダー。130以上の出版物、書籍への寄稿を発表し、TEDxなど、ストレスや肥満の分野で講演を行う。2016年「肥満流行の解決策」を発表し、自身の研究で20以上の国内賞を受賞。
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