カロリーや糖質を控えたり、1日2食に減らしてみたり、努力しているのになかなかダイエットの効果が出ないと悩む人も多いだろう。もしかすると、自分が気づいていないだけでNGな行動をしているのかもしれない。
2021年12月17日『10万人がやせた 今日からできる 神やせ習慣』(主婦と生活社)が発売された。著者は、10万人の治療をしたダイエット外来の第一人者・工藤孝文医師だ。
工藤医師は、「間違った食生活と思い込みがデブを招く」として、行動と心理の両面からやせられない理由にアプローチしていく。
たとえば、ダイエットの鉄則と考えられている「ベジ・ファースト」。血糖値の急上昇を防ぐために、野菜から食べるのがよい、という説もあるが、「ベジ・ファーストで健康的にやせるかというと、じつはそうとも限りません」と工藤医師は言う。
とくに女性で小食の人、高齢の人は、野菜でお腹いっぱいになってしまい、肉や魚が不足しやすくなってしまう。筋肉の材料となるたんぱく質が十分にとれないため、体重だけでなく筋肉も減ってしまう場合がよくあるのです。
そこで工藤医師がすすめるのが、「ミート・ファースト」だ。最初にたんぱく質の肉を食べ、次に野菜、最後に炭水化物の順で食べる。
肉を最初に食べると、肉に含まれる脂質によって消化管ホルモンのインクレチンが分泌され、胃のぜんどう運動がストップ。インクレチンは脳の満腹中枢にも働きかけるので「すぐお腹いっぱい」という状態になり、食欲を感じにくくなるという。そして、肉は食べるときにしっかりかむので、感覚的にも満腹感を感じやすくなる。
「規則正しく食べたほうが太りにくい」と思いがちだが、じつはこの思い込みこそ太ってしまう思考法。食事は本当にお腹がすくまで食べなくても良いという。
「ダイエットは規則正しい食生活が大切」。これは間違っていません。1日3食も基本です。でも、やせるために一番優先すべきことは、規則正しい時間じゃないんです。正解は「お腹のすき具合」。
12時だからお昼ご飯を...というように時間で動くのはNG。お腹がすいてたまらない「飢餓感」を覚えるくらいまで食べるのを待つようにしてみてほしい。そうすると、大きくなり過ぎた胃が元通りになるという。
また、空腹ホルモンのグレリンが十二指腸から分泌されて、エネルギー代謝がよくなるようだ。
飢餓寸前まで待って食べたとしても、そこでドカ食いしたら意味がない。少し食べて空腹感がおさまったら、箸を置く。腹一~二分生活が良いそうだ。
「腹八分じゃないの!?」と思ったあなた。やせている人の食べ方を知りませんね。やせている人は、みんな腹一~二分でやめています。ひもじい思いが消えるまでしか食べないのです。
本書は、「間違った食生活がデブを招く」行動あるある編と「その思い込みがデブのもと」太る心理編で、行動と心理面からやせられない理由にアプローチ、「食べ方改善でデブにサヨナラ」やせ食生活編で具体的にやせるための食生活を指導している。
自分の中でのダイエットの常識は専門家の目線だと、逆効果になることも。ダイエットがうまくいかない方は、本書を参考に生活を見直してみるところから始めてはいかがだろうか。
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