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毎日が「最後の晩餐」。玉村流レシピ&エッセイで豊かな気分に

まだ毎日が最後の晩餐

 玉村豊男(たまむら とよお)さんは、エッセイスト・画家・農園主・ワイナリーオーナーの顔を持ち、美食家としても知られる。

 ひとりでフルコースの料理をつくってサービスができるほど、料理に通じている玉村さんは、現在76歳。

 版を重ねて大好評の第1弾『毎日が最後の晩餐 玉村流レシピ&エッセイ』(2020年)では、玉村さんが50年間つくり続けてきた料理から、淘汰されて最後に残ったレシピを紹介していた。

 そしてこのたび、待望の第2弾『まだ毎日が最後の晩餐 玉村流レシピ&エッセイ2』(ともに天夢人)が刊行された。

 第1弾のはじめに「この本は、妻に言われて毎日のレシピを書き遺した、老人料理の本である。とにかく簡単で、間違いがなく、確実においしい料理」とあった。第2弾ではどんな料理を見せてくれるのか。


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第1弾『毎日が最後の晩餐 玉村流レシピ&エッセイ』

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第2弾『まだ毎日が最後の晩餐 玉村流レシピ&エッセイ2』

 第1弾刊行後、コロナ禍で外食をしなくなり、仕事で出かけることもなくなり、連日ステイホーム。時間だけはたっぷりあったという玉村さん。

 本書では、最近つくらなくなったメニューを思い出しながら、昔のレパートリーを少しずつ復活させたレシピを紹介している。同じメニューでもなるべく簡単にするなど、体力の不足を知恵で補う。

 まだ当分やってきそうにない、本物の「最後の晩餐」。その日まで、若い頃より歳の分だけ「進化した料理」を囲んで、毎晩大笑いして過ごす。レシピとともに、玉村さんの日常をつづったエッセイも楽しい。


巻頭グラビア
 自然に恵まれたヴィラデスト(玉村さんがオーナーを務めるワイナリー)の風景、調理プロセス、レシピを紹介。


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第1章 まず貝よりはじめよ
 『十八史略』の「先従隗始(先ず隗より始めよ)」をもじった章タイトル。
【アサリと豚肉のアレンテージョ風/玉さん式パエリャ/思いつき海鮮サラダ/タイのあら煮】


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第2章 粉もの炭水化物
 粉から手づくりした手軽にできる炭水化物メニューは、主食におすすめ。
【タラコパスタ/ニョッキの粉チーズかけ/豆とベーコンのリゾット/ワンタン/チャージオ/ゴイクン/タルトフランベ】


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第3章 ビーフステーキの誘惑
 素材そのものを生かした焼き料理は、玉村流の肉料理と野菜が主役。
【豚スペアリブの炭火焼き/ジャガイモのガレット/タマネギの日本酒ロースト/ナスのポワレ/なんでも野菜のオーブン焼き】


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第4章 すべての料理はカレーになる
 玉村さんがアレンジすると、大人も子どもも大好きなカレーになるから不思議。
【ロブション式マッシュポテト/牛肉の赤ワイン煮/豚肉と野菜のピペラード煮込み/ミートソース/挽肉のカレー/野菜のカレー】


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第5章 食卓にはいつもサラダを
 夕食に必ずサラダをつくる理由とは。玉村流ドレッシングも必見。
【長ネギとニンジンのサラダ/アボカドとモツァレラのサラダ】


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第6章 ワインは毎日飲むものである
 ワインは食事の一部。食事のときにワインを飲むのは、玉村さんのライフスタイル。各章の扉には玉村さんのイラストも。


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 暖炉で焼いた牛肉はどんな食感だろう。思いつき海鮮サラダは気軽なネーミングのわりに、花束のようにきれいだ。眺めているだけで豊かな気分になる。

 今夜が「最後の晩餐」かもしれないと思うと、つくるのも食べるのも、たしかに昨日までより心がこもりそうだ。台所に立つとき、食卓を囲むとき、この考え方を覚えておきたい。


■玉村豊男さんプロフィール

 1945年東京都生まれ。東京大学仏文科卒業。在学中にパリ大学言語学研究所に2年間留学。通訳、翻訳業を経て、文筆業へ。83年長野県軽井沢町に移住。91年同県東部町(現・東御市)に移住して農園を開く。2004年「ヴィラデスト ガーデンファーム アンド ワイナリー」を開業。07年「玉村豊男ライフアートミュージアム」を神奈川県元箱根に開設。14年「日本ワイン農業研究所」を創立。15年よりワイナリー「アルカンヴィーニュ」を立ち上げ、栽培醸造経営講座「千曲川ワインアカデミー」を主宰。


※画像提供:インプレスホールディングス


  • 書名 まだ毎日が最後の晩餐
  • サブタイトル玉村流レシピ&エッセイ2
  • 監修・編集・著者名玉村 豊男 著
  • 出版社名天夢人
  • 出版年月日2021年12月10日
  • 定価1,980円(税込)
  • 判型・ページ数A5判・192ページ
  • ISBN9784635823180

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