ホテルオークラ4代目総料理長として40年務め上げた根岸規雄さんと、料理研究家の石原洋子さん夫妻の共著となる『夫はホテルオークラ元総料理長、妻は料理家 ふたりの食卓』(KADOKAWA)が10月25日に発売された。
素敵なおふたりのメッセージから紹介したい。
「楽しみながら作り、おいしくいただく毎日でありたいと思います」(洋子)
「今は朝から料理を作って、ゆっくりいただく習慣を幸せに思います」(規雄)
「私たちが日々作っている"食べて飽きない家庭料理"は、家族が豊かに暮らす礎になると信じています」(規雄・洋子)
おふたりの出会いは、ある料理教室だったそう。共に料理の道を歩き始めていたので、そのときもそれ以降も料理が真ん中にある会話が続いているのだという。
リタイア後は、食べたいものを一緒に作って楽しく味わう生活をしているおふたり。本書には、その豊かな食卓を彩る家庭料理(の域は超えている?)のレシピ集と、会話が弾む食卓談義がたっぷり掲載されている。
ある日の朝ごはんは、ホテルオークラの伝統の味「クレープシュゼット」と「いろいろ野菜のスープ」。ホテルオークラが日本に広めたとされる特別レシピを家庭向けに初めて公開した貴重なものだ。
驚いたことに、ホテルオークラの代名詞ともいえるフレンチトーストの進化版レシピも掲載されている。バゲットとコーヒーカラメルソースを組み合わせた絶品メニューを、ぜひご自宅で!
また、おもてなしランチコースのメニューは、「グリルチキンサラダ」をメインに、「かぼちゃのポタージュ」、バゲット、デザートは「マロンミルクゼリー」。
ホテルでは幻のメニューとなってしまった「なすのグラタン」の再現レシピも必見だ。
本書では、オークラ直伝のスペシャルメニューだけではなく、季節の食材に少し手をかけるだけのお手軽レシピや、手作り保存食等全部で50品のレシピを公開している。
目次は下記の通りである。
第1章 朝ごはんはしっかりと
第2章 ホテルのような洋食ランチ
第3章 季節の手作り保存食
第4章 ふだんの夕ごはん
第5章 子どもと一緒に
コラム おいしい料理に大切な、片付けと掃除
掲載された食卓写真につい手を伸ばしたくなる。そんなあなたは、料理を追求し続け、今も料理を愛し、手間をいとわないおふたりのレシピ集を手元に置いて、少しずつチャレンジしみては?
■根岸規雄(ねぎし・のりお)さんプロフィール
1941年、埼玉県生まれ。東京YMCA国際ホテル専門学校卒業後、ホテルオークラ東京の料理人に。開業以来50年にわたり腕をふるい、第4代総料理長(2001~2009年)を務めた。フランス農事功労章シュバリエ受章。現代の名工受章。学校法人北陸学園理事。著書は『ホテルオークラ総料理長の美食帖』(新潮新書)、『ホテルオークラ元総料理長のわが家でプロの味』(KADOKAWA)。
■石原洋子(いしはら・ひろこ)さんプロフィール
料理研究家。自由学園に学ぶ。卒業後は、家庭料理、中国料理、フランス料理など各分野の第一人者に学び、料理家のアシスタントを務めたのち独立。自宅で開く料理教室は40年以上になる。確かな技術に基づく指導に定評があり、テレビや雑誌などで活躍中。著書は『本当は秘密にしたい料理教室のベストレシピ』(朝日新聞出版)ほか多数あり。
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