Twitterのフォロワー数51万を誇り、メディアに引っ張りだこの人気占い師・しいたけ.さん。下半期のしいたけ.占いをチェックしている人も多いのではないだろうか。そんなしいたけ.さんがAERAで連載中の「みんなのしいたけ.相談室」がついに書籍化された。本書では「実母との関係に悩んでいる」「電話嫌いを克服したい」「子離れができない」など読者からのバラエティに富んだ91のお悩みに、しいたけ.さんが占星術の知識を交えながら回答している。
「理不尽な対応をしてくる上司に困っている」という、てんびん座の38歳女性会社員。途中経過を報告しないと怒るくせに、いざ報告すると「私に聞かないとできない？」と言う上司。自己矛盾を正当化して相手に圧をかける様はまさにサイコパス。このお悩みに対してしいたけ.さんは、「殿様コントだと思って多少ヨイショする」ことを勧めている。「殿、こういうのやってみたんですけどどうですか？ あら、お気に召しませんでしたか」と少しズラして接してみると、気が楽になるという。
しいたけ.さんいわく、てんびん座には日本社会的な「上司が黒と言ったら黒」みたいなことに「心の中でちゃんと舌打ちしている」人たちが多いとのこと。しかし、時にはヨイショが有効なこともあるのだという。ただし、心にしんどさを感じたら第三者に必ず相談し、場合によっては医療機関も含めて相談することも勧めている。
「ジャズボーカルのプロになりたい」という、おとめ座の37歳女性会社員に対しては、「生活環境の改善」と「ちゃんとより『ちょっと間違える』」ことをアドバイスしている。
「夢を目指しているときって、どこかのタイミングで『元のままの自分』を発見すると落ち込んでしまうんですね。結構そのダメージって大きい。そのために、生活環境を何らかの形で少しずつ改善していく。......（中略）夢を叶えるのに必要なのは、どれだけ『ハッピー』を味方にできるか。」
例えば、コンビニでお惣菜を買ってきてそのまま食べるのではなく、電子レンジで温めてお皿に盛り付けるだけで幸せ感が増すこともある。家に花を飾ったりするのもいいかもしれない。とにかく衣食住のどれでもよいから、できるところから時間をかけていくことが大切だ、としいたけ.さん。
また、おとめ座が夢や目標を叶える時に注意したいことは「ちゃんとやらなきゃ」や「しっかりしなきゃ」を言わないようにすること。
「僕は、夢や目標のいい叶え方って『ちょっと間違えること』だと思います。例えば、気が合う友人たちとファミレスでご飯を食べているとき。盛り上がって気分がよくなり、注文しすぎてしまった、という経験はありませんか？ そういう楽しさを大事にしてほしい。」
「ちゃんとしなきゃ」と自分に制限をかけず、楽しい気持ちを大事にしてハッピーにすることは、生きる上でも意識していきたい。
他にも、しいたけ.さんが岩田剛典さん、水野美紀さんの相談にのっている。岩田さんは仕事について、水野さんは、仕事や子育てで忙しく、「つい怖い顔になってしまう」というのが悩みだという。ふたりの本音トークも見どころだ。
「どう大人が傷を癒すべきか」が最近のテーマで、そのことをずっと考え続けているというしいたけ.さん。本書の発売にあたり、以下のようにコメントを寄せている。
「僕はちょっとだけ人が抱える悩みって愛しいものだと感じてしまいます。人付き合いとか、リアクションって、正直に言うと多少は嘘がつけます。でも、悩みはその人の『嘘がつけない部分』。悩みって、その人と長年一緒に暮らしてきた親友みたいなところがあるわけじゃないですか。良いにせよ、悪いにせよ、その人の生活の匂いとか、信念までも知っているその『悩み』って、絶対に『大事な価値観』が含まれている。そんな貴重なものだから、大切に扱わなきゃいけないと思うんです。
個人個人の置かれている状況や問題は様々なので、本書に自分と全く同じケースが書かれているとは限らないが、何かのヒントは見つかるはず。自分と同じ星座の人が何に悩んでいるかを読むのも面白い。困った時のお守りとして、本書を手元に置いておいてはいかがだろうか。
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