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初の著書が大ヒットした燃え殻さん 新刊は人生相談

 デビュー小説『ボクたちはみんな大人になれなかった』(新潮社)が異例のベストセラーとなり、2020年7月に発売されたエッセイ集『すべて忘れてしまうから』(扶桑社)も3万5,000部を超えるヒットとなった、話題の作家・燃え殻さん。待望の新刊は、人生相談本だ。

画像は、『相談の森』(ネコノス)
画像は、『相談の森』(ネコノス)

 文春オンラインの人気連載「燃え殻さんに聞いてみた。」をまとめた『相談の森』(ネコノス)が、12月1日に発売される。

 家族との関係、職場での振る舞い、恋、将来、過去の失敗......そんな悩みの1つ1つに、自身も迷いながら答える燃え殻さんの「人生をなんとか乗りこなす方法」とは。ものごとに対して諦めつつ受け入れる、燃え殻さんのしなやかな対処法は、きっとこのご時世だからこそ役に立つはずだ。

 本書では、重い相談から笑える相談まで、全て収録している。

「彼のことを好きだと思っているのですが、実は違うのでしょうか」
「かつての家族が忘れられません」
「バーでぼったくられました」
「尿意ががまんできません」

など、人生を左右するような大きな悩みから、思わず笑いがこみあげてくるものまで、あらゆる悩みを燃え殻さんが自分のことのように考え、不思議で複雑な回答を導き出してくれる。ずばり解決策が示されるわけではないのだが、なぜか「このままでいいのかもしれない」と思わせてくれる、61篇のQ&Aが収録される予定だ。

 以下は、本文からの引用である。

「僕は日々、いろいろな判断が遅い上に、間違えがちだと注意されるほうだし、人生の大きな後悔も一つや二つじゃない。そんな人間が、他人の相談に答えるのはいくらなんでもおこがましい気がしている。だからせめて、相談の森に、朝が来るまで一緒にいることにします。かならず夜が来るように、かならず朝はやって来るから」(本文より)

 さらに、本書の発売に際し、燃え殻さんから次のようにコメントが届いている。

「古今東西ある人生相談のように、明確な回答、『東へ行け!』みたいなことは僕には言えません。ただ相談の森で、一緒に右往左往するくらいなら僕にも出来るかもしれない。そう思いました。そしてそれが僕が生きてきて一番有り難かった対処法でした。だって、必ず夜は朝を迎えるわけですから」

 答えを出すのではなく、ただいっしょにいることを選ぶ燃え殻さんの、言葉の1つ1つに耳を傾けたい。


※画像提供:ネコノス

 
 

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