あの人、年齢の割に(悪い意味で)子供っぽいなあ......。そんな風に感じたことはないだろうか。肉体的な年齢に対して心理的な年齢が追いていない場合、周囲からの目が冷ややかになりそうだ。
2021年5月22日『心を満たす50歳からの生き方』(大和書房)が発売された。本書では50歳から成熟した生き方をするための方法を指南していく。
本書の著者の加藤諦三先生は、早稲田大学名誉教授、ハーバード大学ライシャワー研究所客員研究員、日本精神衛生学会顧問を務める。さらに、ラジオのテレフォン人生相談には半世紀以上出演しており、著作や講演の経験も多数。なんと、83歳の今でも現役の人間心理のスペシャリストだ。
よく「50歳からどう生きるか」ということが議論されるが、50歳は50歳までの生き方の結果であって、「50歳からどう生きるか」という問題ではないという。社会的には50歳の人でも、心理的には5歳の人も、70歳まで情緒的に成熟した人もいる。つまり、社会的、肉体的に50歳の人のなかには、「大人になった幼児」もいれば、「美しき老人」への準備完了の人も混在しているのだ。
身の回りに次のような中高年の人はいないだろうか。
・定年退職後にご近所トラブルを巻き起こす人
・結婚に失敗する人
・親を乗り越えようとして人生につまずく人
肉体的には充分大人でもこのようなことは起こりうる。これは、青年期の「心理的な自我価値の崩壊の防衛的生活態度」のツケが中高年期に出ることが関連するのだという。
具体的には青年期の生きる心の姿勢が、合理化、現実否認、逃避、様々の依存症など不安の消極的回避といわれるような生き方の場合、そのツケが中高年期に出るのだ。
しかし、このような運命を経るのは悪いことではない。まずは、今の自分を受け入れてこれからをどのように生きるべきかを考えることが大切だ。
・やる気はある。でも「やりたいこと」がわからない
・好きなことを何もできていない
・周りに尽くしてきたのに孤独を感じる
このような虚しさを感じる中高年の人も多いだろう。そんな人たちに、加藤先生がこたえていく。
「老いは凋落よりも成熟である」これからの人生を構築する人を人生の先輩として応援してくれる手引書だ。
50歳からの第二の人生を見直すために、これからのプランの構築を手伝う手引書としての役割を果たす1冊。落ちついた時にじっくり読んでみたい。
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