お菓子作りというと、たくさんの道具が必要なイメージがある。しかし、パウンドケーキ型が1つあれば、ゼリーやプリン、水ようかん、他の焼き菓子にも応用できるという。
菓子研究家、加藤里名さん著『あれもこれも作れる! パウンド型のいちばんおいしいお菓子たち』(主婦と生活社)は、「パウンド型1つ」でお菓子作りのレパートリーが広がる一冊だ。
王道のパウンドケーキはバターとオイル両方を使う新配合のレシピを採用。バターの「味わい」と、オイルによる「作りやすさ」を両立した。
ほかにも、人気のチーズケーキやブラウニー、フィナンシェ、カステラや蒸しパンなど、多数のレシピが掲載されている。切り分けやすく、家族で食べるのにも、プレゼントとして配るのにも便利だ。
焼き菓子以外にも、冷菓や氷菓のレシピも収録されている。暑い季節にも、パウンド型一つでお菓子作りを楽しめるのが魅力だ。
大きなプリンは憧れの的。四角いプリンアラモードというのも、意外と可愛い。
圧巻はこちら。フルーツの層が美しいゼリーは写真に収めたくなる。
レシピページでは作り方が丁寧に説明されている。フィナンシェやブラウニーなど、通常は他の型を用いるレシピも、パウンド型用にカスタマイズされている。
ここで、本書掲載の「バスク風チーズケーキ」のレシピを1つ紹介しよう。
表面の焼き色が特徴で、ベイクドチーズケーキよりもクリーミー。パウンド型で作る場合は高温で短く焼くのがコツです。
【 材料と下準備 】
クリームチーズ... 200g ▶ラップで包み、電子レンジ(200W)で1分ずつ3回ほど加熱し、やわらかくする
グラニュー糖... 70g
全卵... 2個分(100g) ▶常温にもどす
卵黄... 1個分(20g) ▶常温にもどす
生クリーム(乳脂肪分36%)... 200g
薄力粉... 20g
* 型にオーブン用シートを敷き、アルミホイルで底と側面を覆う。
*オーブンはほどよいタイミングで天板ごと230℃に予熱する。
1 ボウルにクリームチーズを入れ、ゴムべらで混ぜて硬さを均一にする。
2 グラニュー糖を3回ほどに分けて加え、そのつど泡立て器で完全になじむまですり混ぜる。
3 全卵1個分ずつ、卵黄、生クリームの順に加え、そのつど完全になじむまですり混ぜる。
4 薄力粉をふるいながら加え、円を描くように粉けがなくなるまで混ぜる。
5 別のボウルに万能こし器でこしながら流し入れる。
6 型に5を入れ、予熱完了後に220℃に下げたオーブンで25分ほど焼く。
7 表面に焼き色がつき、竹串を刺して少しゆるめの生地がついてくる程度でできあがり。型ごと網にのせて冷まし、ラップをして冷蔵室でひと晩冷やす。
8 湯で温めたふきんで型の周りを温め、オーブン用シートごと取り出す。
[ note ]
バスク地方の居酒屋の名物チーズケーキをアレンジしました。通常のベイクドチーズケーキよりも高温、短時間で焼き、しっかり焼き色をつけます。
こんがり焼けた表面がおいしそう! これはぜひ、試してみたい。
著者の加藤さんは、大学卒業後、会社員として働きながら「イル・プルー・シュル・ラ・セーヌ」でフランス菓子を学び、退職後に渡仏。パリの「LE CORDON BLEU」の菓子上級コースを修め、その後は人気パティスリー、「LAURENT DUCHÊNE」に勤務。帰国後は2015年より東京・神楽坂で「洋菓子教室 Sucreries」を主宰。伝統的なフランス菓子のみならず、最新のトレンドを踏まえた洋菓子を、教室、SNS、書籍などで広く発信している。
涼しげな水ようかんから人気のバスク風チーズケーキまで幅広く対応したパウンド型のレシピ集。これ1冊で、1年中手作りお菓子を味わえる。
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