ウイルス研究の大御所、山内一也・東大名誉教授が関わる出版物が相次いでいる。山内名誉教授は1931年生まれ。国立予防衛生研究所室長、東大医科学研究所教授などをつとめ、天然痘や牛疫の根絶に国際的に貢献してきたことで知られる。
訳書ではBOOKウォッチで紹介した『牛疫――兵器化され、根絶されたウイルス』(みすず書房)が2020年5月に発売された。同書は「根絶」と「兵器化」の動きが絡み合った牛疫研究の歴史を精査したもの。日本に関する部分も登場する。8月16日の読売新聞書評欄でも取り上げられた。
単行本では『ウイルスの世紀――なぜ繰り返し出現するのか』(みすず書房)が8月17日に発売された。ウイルスと人間社会の関係を俯瞰し、今後も新たなウイルスが繰り返し社会に現れうることを警告する書だ。すでに8月29日の毎日新聞、9月12日の日経新聞の読書面で紹介されている。
岩波書店からは『新版 ウイルスと人間』が9月11日に出ている。ウイルスと人間のかかわりを大きな流れの中で論じた旧版に、COVID-19などの最新知見を加えて改訂したものだ。
山内名誉教授は90歳に近いが、新型コロナウイルスの登場で、いちだんと精力的に著作活動を続けている。
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