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渡哲也さんが同期の梶芽衣子さんに送ったアドバイスとは

 俳優、渡哲也さんが2020年8月10日に亡くなられた。

 数々の映画やテレビドラマで活躍されていた渡さん。刑事もので見せた重厚な演技は多くの人の心に焼き付いているのではないだろうか。

 そんな渡さんには、日活の同期である梶芽衣子さんにアドバイスを送ったというエピソードがある。

写真は、『真実』(梶芽衣子、文芸春秋)

 2018年3月12日に文芸春秋から発刊した梶芽衣子さんの自伝『真実』の中に、そのエピソードは登場する。

 「(映画)撮影所育ち」世代である梶さんは、映画界入りしてすぐに自己主張することの大切さを知り、節目に際しては、しっかりそれを発揮してきた。
 そのためか、若いころから生意気とみられるようになり、心配した日活の同期、渡さんが「お前な、女なんだから可愛いがられなきゃ駄目だ」とアドバイスしたのだという。

 せっかくの忠告だったのに、当時は言い返してしまったという梶さん。「そのぐらいの勢いでないとやっていられなかった」のだそうだ。
 自伝で記すほど、印象に深い出来事だったと推察する。

 この梶さんの自伝には、映画がもっと輝いていたといわれる昭和のころの日活や東映のエピソードも多い。勝新太郎さんと高倉健さんが共演した唯一の作品「無宿(やどなし)」の制作現場にもいたという梶さん。当時の映画業界を知る女優ならではの視点は興味深い。

 石原裕次郎さんや若かりし日の渡さんも活躍されていた時代を振り返る意味でも見逃せない書籍ではないだろうか。

 梶芽衣子さんの自伝『真実』について詳しくは、記事「梶芽衣子が初めて明かす、リアル「怨み節」」も合わせて参照いただきたい。

 きりっとした演技と、魅力的な声や笑顔が素敵だった渡さん。心からご冥福をお祈りしたい。

         
   

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