さまざまジャンルの専門家をゲストに迎え、社会課題や未来予測などをテーマにイノベーションのヒントを探る文化放送の番組、「浜松町Innovation Culture Cafe」(通称:浜カフェ、毎週土曜日18:00~18:57放送)では、番組のエンディング付近でBOOKウォッチ編集部がおすすめする本を紹介している。
前回2020年6月6日は「withコロナ時代のスタートアップ」をテーマに放送し、編集部からのおすすめの本は、『「産業革命以前」の未来へ』(野口悠紀雄 著、NHK出版)をピックアップ。どんな内容なのかは、書評記事「「ユニコーン」を知らないと、世界の落ちこぼれになる」を参照。
番組では、スタートアップ支援を行うプロトスター株式会社CCOの栗島祐介さんと株式会社DIRIGIO CEOの本多祐樹さん、グラフィット株式会社 CEOの鳴海禎造さん、株式会社イノカ CEOの高倉葉太さんが、「変化している事業構造」という話題や、「スタートアップでの取り組み」について語り合いました。
栗島 ECと違うD to C(Direct to Consumer)と言うのが最近伸びています。作った人がそのまま消費者に繋げていく、聞いてみると事業の伸びが自宅の滞在時間と相関しているようで、そもそもの事業構造を切り替えている企業さんが多くなっています。やはり、巣ごもり消費に対応しているサービスが調子いいですね。
入山 Amazonとか楽天とかを経由して消費者と繋がっていたものが変わってきているのですね。
本田 Picksというテイクアウト料理を事前注文・決済ができるサービスを担っています。テイクアウトが出来る店舗がどこにあるか分からない、ということも多いと思いますが、一覧で近場のところから表示し、好きな店舗・商品を選んで時間を決めて取りに行くことができます。
入山 並ばずに受け取れて待ち時間が解消される。そうすると、お店側も作り立てが出せるようになるんですね。これからの課題はありますか?
本田 地域性の強いサービスですので、ユーザー様のご意見として「近くで使えないので、もっとお店を増やして欲しい」と言う声は頂いております。そこがポイントだと思っています。
また、今はインスタグラムと提携しており、お店がアップした写真を見て、ユーザー様が食べたいものをすぐに注文できるようになりました。
入山 今回、サンゴの人工産卵が成功できるか挑戦されていますが、これが成功することで、どのような意味があると思われていますか?
高倉 僕らのビジネス的にいうと、沖縄の海を高精度で再現したといえますし、サンゴ研究にとっては寄与することだと考えており、普段は沖縄に行って研究していたのが東京でも研究可能になるといった点、また、サンゴは年に1回しか産卵しないのですが、もしかしたら、季節を人工的に調整することができるかも知れないのです。
入山 なるほど。季節を調整できるようになれば12ヶ月、四季を通じてサンゴの産卵が可能かも知れないと。
高倉 そうです。地球温暖化に対抗できるサンゴの研究もされているのですが、これも今は年に1回しか掛け合わせが出来ないので、これが12倍速に出来るのではないか、と考えています。
鳴海 立ち乗り電動バイクなどを製造・販売しています。私たちはモノを出して終わりだとは思っておらず、一緒に環境整備が必要だと思っています。
その中でも、日本の道路交通法が新しいモビリティサービスに対応して行けていないので、この点を改善する必要があると思っています。
アプローチの仕方は色々あると思うのですが、「これから売るために法改正したい」というよりも、「既にこれだけのお客様がいて、この方々が安全に使用できるように、こういう制度が必要だ」というアプローチの方が、より訴えかけやすくなっていると思います。
入山 実績を作ることによって世の中に必要だということをアプローチする方法もあるということですね。
鳴海 立ち乗り電動バイクなど新しい体験にチャレンジしてくださることは、個人の満足で終わるものではなく、新しい法整備や環境を整備していくことに参加してくださっていることでもあると思っています。
次回の放送は、本日、6月13日(土)18時から「いま人々の心に起きていること」というテーマでお送りします。
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