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ランドセルがアフガニスタンで7年目の新学期を迎えていた

 小学生が毎日使うランドセル。6年間使っても十分きれいで処分するのはもったいないと思うが、アフガニスタンで新たな持ち主と出合い、7年目の新学期を迎えるものもある。

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画像は、『7年目のランドセル』(国土社)

 写真絵本『7年目のランドセル』(国土社)は、ランドセル用の素材に広く使用される人工皮革「クラリーノ」を製造・販売しているクラレが2004年から行っている、国際社会貢献活動「ランドセルは海を越えて」によってアフガニスタンの子どもたちに贈られたランドセルを追った作品。

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画像は、『7年目のランドセル』(国土社)より

 内戦が長期化しているアフガニスタンでは、教科書や通学用のカバン、文具が十分に揃えられない子どもたちがたくさんいる。また、校舎はおろか机や椅子がなく地面に座って勉強する学校も多い。クラレの活動によって、これまでに12万個以上のランドセルがアフガニスタンへ渡った。本書では、厳しい生活の中でも日本から届いたランドセルに希望を見出し、たくさんの笑顔を見せてくれる子どもたちの姿を、わかりやすい言葉とともに紹介している。

 著者の内堀タケシさんは、2001年からアフガニスタンの取材を続けている。また、貧困、難民、戦争などの問題について、全国各地の学校や教育現場で多数の写真展・講演会を行い、国際理解教育にも取り組む。2013年の著書『ランドセルは海を越えて』(ポプラ社)は、光村図書出版が発行する令和2年度版『国語4年(上)』にも掲載されている。

 毎朝ランドセルを背負って登校する日常が、「当たり前」ではないことに気づかされる。教科書で学んだ内容をより深められる1冊。


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