在宅勤務が増えて、三食ともに家でつくるようになった人も多いだろう。出来るだけ簡単につくりたいと思うのが人情。炊き込みご飯やご飯とおかずを同時につくる「同時メシ」が注目され、レシピ本も出ている。本書『ぜ~んぶ入れてスイッチ「ピ!」 炊飯器で魔法のレシピ100』(主婦の友社)は、炊飯器1台でつくるさまざまな料理レシピを100通り紹介している。
著者は料理研究家の牛尾理恵さん。手間は最小限でおいしく、忙しい人でも無理なくつくれる、おしゃれでバランスのよい料理に定評がある。著書に『喜ばれるおせち料理とごちそうレシピ』(朝日新聞出版)、『がんばらなくてもできちゃう!基本のおかず100(実用No.1シリーズ)』(主婦の友社)など。
牛尾さんは、炊飯器レシピのメリットを8つ挙げている。
1 ほったらかしで1品できる 2 火かげんいらずでカンタン&安全 3 調理器具が少ないからラク 4 タイマー機能を使えば、玄関あけたらすぐごはん 5 パン、デザートまで 6 とろとろ煮込みが得意。煮崩れ&失敗なし 7 いためいらず、油が少なくてすむからヘルシー 8 めん類は、下ゆでいらず、いためいらず
本書は6つのパートからなる。「反響レシピ BEST12」「ワンプレートごはん」「ごちそうおかずスイッチポン!」「極めたいごはんもの」「とろとろスープ&シチュー」「幸せパン&スイーツ」。
炊飯器と言えば、ごはんを炊くか、せいぜい炊き込みご飯しかつくったことのない人には目からウロコのレシピが山盛りだ。こんな料理もつくれるの? と驚くだろう。
評判の良かった「反響レシピ BEST12」のナンバー1は、ローストビーフだ。塩、こしょうを振り、フライパンにバターをとかし、各面を2分ずつ焼いた牛肉を炊飯器に入れる。すりおろしたタマネギ、にんにく、赤ワイン、しょうゆ、酢、はちみつなどを牛肉を取り出したフライパンに入れ、ひと煮立ちさせたら、炊飯器に加える。保温モードで15分保温し、ふたをあけて牛肉を返し、さらに15分保温する。保温モードを活用するのがポイントだ。
評者は人気ナンバー2のカオマンガイをつくってみた。シンガポールチキンライスのことだ。米と塩、こしょうを振った鶏肉、にんにく、しょうが、鶏がらスープの素、酒を入れて普通に炊く。鶏肉を取り出し、ごはんをざっくりとまぜて10分蒸らす。器に盛って、きゅうり、トマトを添え、パクチーをのせ、合わせたスイートチリソース、ナンプラーを鶏肉にかけると完成だ。専門店に行けば、1000円はするだろう本格的な料理が家で安く手軽につくれたのに感激した。
ポトフやサムゲタン、トムヤムクンなどのスープもの、中華おこわ、ビビンパ、パエリア、タコライス、いかめしなどのほか各種の炊き込みご飯、ロールキャベツ、ミートボール、豚の角煮、煮込みハンバーグ、ビーフシチュー、肉じゃがなどの主菜も炊飯器でつくることが出来る。
炊飯器には何を入れてもいいことがわかったのはなによりの収穫だ。
本書は特殊な製本をしているので、見開き180度に開くことが出来るのも便利だ。
BOOKウォッチでは、『美しすぎるニューハーフ料理研究家のお釜ごはん』(マキノ出版)、『smart+mini特別編集 同時メシ』(宝島社)、『世界一美味しいご飯をわが家で炊く』(青春新書インテリジェンス)などの料理本を紹介している。
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