2014年から2020年にわたって刊行され、累計50万部を突破した「池澤夏樹=個人編集 日本文学全集」(全30巻、河出書房新社)。なかでも、現代人気作家たちの新訳・新釈による古典作品は話題となった。
全集内の新訳・新釈作品が、手に取りやすい文庫となって、「河出文庫 古典新訳コレクション」として2023年10月から刊行開始された。
2023年10月6日刊行の第1弾は、池澤夏樹さん訳『古事記』、川上弘美さん訳『伊勢物語』、角田光代さん訳『源氏物語 1』(全8巻)、古川日出男さん訳『平家物語 1』(全4巻)の4作品だ。いずれも訳者・編者のあとがきと、作品の背景や特徴を語る書き下ろし解題が収録されている。
〈訳者からのことば〉
池澤夏樹さん(『古事記』訳者)
古典は不死鳥である。何度もよみがえって飛翔する。
川上弘美さん(『伊勢物語』訳者)
自分の中に蒔かれた古典文学の種は、長く残されるに違いない。
角田光代さん(『源氏物語』訳者)
教養ではなく、私たちの「物語」として読んでもらえたらうれしい。
古川日出男さん(『平家物語』訳者)
古典なんて存在しないよ。きみが読むから新作だよ。
以降、毎月6日に刊行予定。江國香織さん訳『更級日記』、酒井順子さん訳『枕草子』など、そうそうたるラインナップだ。電子書籍版は、刊行の翌々月1日から配信開始される。
【「河出文庫 古典新訳コレクション」刊行ラインナップ】
◎2023年10月6日発売
『古事記』 池澤夏樹 訳
『伊勢物語』 川上弘美 訳
『源氏物語 1』 角田光代 訳
『平家物語 1』 古川日出男 訳
◎2023年11月6日発売
『源氏物語 2』 角田光代 訳
『更級日記』 江國香織 訳
『平家物語 2』 古川日出男 訳
『好色一代男』 島田雅彦 訳
◎2023年12月6日発売
『百人一首』 小池昌代 訳
『源氏物語 3』 角田光代 訳
『平家物語 3』 古川日出男 訳
『仮名手本忠臣蔵』松井今朝子 訳
◎以降のラインナップ(毎月刊行予定)
『雨月物語』 円城塔 訳
『春色梅児誉美』 島本理生 訳
『宇治拾遺物語』 町田康 訳
『堤中納言物語』 中島京子 訳
『日本霊異記/発心集』 伊藤比呂美 訳
『枕草子』(全2巻) 酒井順子 訳
『松尾芭蕉 おくのほそ道』 松浦寿輝 選・訳
『通言総籬』 いとうせいこう 訳
『土左日記』 堀江敏幸 訳
『方丈記/徒然草』 高橋源一郎/内田樹 訳
『与謝蕪村』 辻原登 選
『女殺油地獄』 桜庭一樹 訳
『小林一茶』 長谷川櫂 選
『菅原伝授手習鑑』 三浦しをん 訳
『近現代詩』 池澤夏樹 選
『義経千本桜』 いしいしんじ 訳
『近現代短歌』 穂村弘 選
『近現代俳句』 小澤實 選
『曾根崎心中』 いとうせいこう 訳
『竹取物語』 森見登美彦 訳
『能・狂言』 岡田利規 訳
2023年10月~12月発売の「河出文庫 古典新訳コレクション」の中からいずれか3冊を購入すると、特製ブックポーチが必ずもらえる。応募方法の詳細は特設ページから確認できる。
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