2023年8月17日、柔道家・体育学者の山口香さんによる新著『スポーツの価値』(集英社)が発売される。
山口さんは、マンガ『YAWARA!』のモデルとなったオリンピックの柔道銅メダリストで、現在は筑波大学教授を務める。本書では、スポーツ界で問題視されている勝利至上主義や部活動の体罰、アスリートへのハラスメントや、メンタルヘルス、ジェンダー問題、東京五輪における森喜朗氏の発言や汚職事件など、多岐にわたる病根について論じた上で、そうした問題と決別するため、スポーツの「真の価値」を提示している。
「体育会系」と言えば、組織に従順に従うことを期待され就職活動などで有利に働くと目されてきたが、山口さんによれば「そんなところにスポーツの価値はない」という。フェアプレーの精神に裏打ちされた交渉術や戦略的思考、コミュニケーション能力など、もっと多様な価値を提示したい」と刊行された本書。エッセイストの酒井順子さんは「『ここまで書いてしまっていいの?』と思わせるほどの筆致が清々しい」と絶賛している。
【目次】
はじめに
序章 東京五輪の「レガシー」とは何だったのか?
第1章 子どもが輝くスポーツのあり方
第2章 スポーツから考えるジェンダー平等
第3章 沈黙するアスリートたち
終章 スポーツの価値とは何か
おわりに
■山口香さんプロフィール
やまぐち・かおり/筑波大学教授。柔道家。第1回全日本女子体重別選手権大会で最年少優勝。以後10連覇を達成。世界選手権では4個の銀メダルと、日本女子初の金メダルを獲得。1988年ソウル五輪では銅メダルに輝き、翌年引退。シドニー五輪、アテネ五輪で日本柔道チームのコーチを務めた後、日本オリンピック委員会(JOC)理事などを歴任。
当サイトご覧の皆様!
おすすめの本を教えてください。
本のリクエスト承ります!
広告掲載をお考えの皆様!
BOOKウォッチで
「ホン」「モノ」「コト」の
PRしてみませんか?