人見知りでも、会話がラクになる方法がある? 『「人見知りさん」ですけどこんなに話せます!』(三笠書房)は、プロインタビュアーの佐藤智子さんが、会話が苦手な人向けに無理なく楽しく話せるようになるコツを教えてくれる本だ。
さっそく本書から、人見知りさんが人とラクに話しやすくなるコツをいくつかご紹介しよう。
「会話をリードして相手を楽しませないと」と気負い、人と話すのが負担になってしまってはいないだろうか。しかし佐藤さんいわく、「口数が少なくても大丈夫」。たくさん話す人よりもむしろ、口数が少なくても「自分の話を真剣に聞いてくれる人」が人に好かれ、話しやすい・楽しいと思ってもらいやすいそうだ。
ただし、適当に相槌を打っているだけでは「真剣に聞く」ことにはならない。どうやったら相手に「話を聞いてくれている」と思わせられるのだろうか。本書で紹介されているコツの一つが、「相手の話に乗っかる」ことだ。話を聞いて、「そうですよね、私もそう思います。実はこんなことがあったので......」と同調すると、会話に弾みがつき、相手の話したい方向へと盛り上がる。すると相手に、「私の話を親身に聞いてくれて、真摯に返してくれている」と感じさせることができるのだ。
人見知りさんにありがちなのが、「話しかけてくれるなオーラ」を発している人だ。会話が弾まないという人は、どんよりしている、むすっとしているなど、相手が話しづらい雰囲気を無意識に作ってしまっているかもしれない。
人と楽しく話したいとき、特に初対面なら、相手への思いやりとして、「危険な人ではないですよ」という安心感を演出してみてほしいと佐藤さんはすすめる。ポイントの一つが、「3歳の子が怖がらない服装」だ。たとえば、親しみやすい暖色系や爽やかな青・緑などを身につけて、色の印象に助けてもらおう。ダークトーンの服を着る必要があるなら、小物などワンポイントだけでも明るい色にするとよいそうだ。
表情も、人に安心感を与える大きな要素のひとつだ。たとえば普段、無表情でいることが多い人は、自分にとっては素の状態でも、周りからは案外怖がられているかもしれない。意識して微笑んでみよう。笑うのが難しければ、目の前に可愛い赤ちゃんや動物がいるのを想像すると、自然と表情がゆるむという裏ワザまで教えてくれている。
また、チラチラ時計を見たり、机を何度もタップしたりといったイライラした態度や、キョロキョロしたり、ずっと下を向いていたりという自信がなさそうな態度も相手に緊張感を与えてしまう。人と話すときには、まずリラックスすることが大切だ。相手にどう見えるかを考え、安心させようという思いやりを持って接すれば、話しやすい雰囲気だと思ってもらえるはずだ。
次回は、人見知りさんが恐れがちなシーンの乗り越え方をご紹介する。
■佐藤智子さんプロフィール
さとう・ともこ/プロインタビュアー。コミュニケーション講師。ヤフーニュースオーサーとして、インタビュー記事を配信中。大学卒業後、出版社に勤務。女性誌編集者として1万人以上の著名人・専門家のインタビューを担当。また、読者の電話相談も約5000件受ける。独立後、フリーランスの編集者・ライターとして、『暮しの手帖』などで連載、社会人向けのセミナーやワークショップの講師、個人コンサル、小・中・高校でゲストティーチャーとして授業も行う。著書に『「聞き上手さん」の習慣』(飛鳥新社)、『みんなひとみしり』(主婦の友社)などがある。
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