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相手を不機嫌にさせてしまった! 関係修復+もっと仲良くなる方法がある?

「人見知りさん」ですけどこんなに話せます!

 失礼なことを言ったらどうしよう、不機嫌にさせてしまうかも......と、人と話すのが怖い人でも、ラクに話せる方法がある。『「人見知りさん」ですけどこんなに話せます!』(三笠書房)は、プロインタビュアーの佐藤智子さんが、人見知りを無理なく克服して会話を楽しむコツを教えてくれる本だ。


 前回の記事では、人見知りさんでも「話しやすい」と思われるようになる方法をお伝えした。今回は、人見知りさんが恐れがちなシーンの乗り切り方をご紹介しよう。

もしも相手の機嫌を損ねても、大丈夫!

 1つめのシーンは、相手を不機嫌にさせてしまったとき。自分のひと言で相手の機嫌を損ねないか不安で人と話せない......という人もいるのではないだろうか。しかし本書によると、「もし相手を怒らせても挽回できる」という。

 その方法は、変に取り繕ったりごまかしたりせず、正直に気持ちを伝えること。「実は人見知りがひどくて、緊張してしまってすみません」「話を聞きたいと思ってグイグイ聞いてしまいました。ぶしつけにすみませんでした」など、はっきりと言葉にしよう。あくまでも事情や立場を使った言い訳ではなく、自分の気持ちを伝えるのがポイントだ。「誠意を尽くせば、関係は修復できる」と佐藤さんは言う。それどころか、自分の人間性が相手に伝わり、絆が深まることもあるのだ。

 感情的になっている相手から、本音を引き出すこともできる。たとえば、相手が何かに怒りをぶつけているのなら「○○さんならどうしますか?」などと聞いてみると、相手の考えや価値観を知るきっかけになる。なかには、相手をわざと怒らせて本音を引き出すベテランライターもいるそうだ。これはリスクが大きいので真似しないにせよ、相手が怒ることは必ずしも悪いこととは限らない。逆手にとって、お互いを深く知る機会にもできるのだ。

「素朴な疑問」は意外と大事

 2つめのシーンは、相手に質問したいとき。何か聞いたら「そんなことも知らないの?」と思われそうで、質問するのが怖いという人もいるかもしれない。

 佐藤さんはインタビューで、あえて「そもそもどうしてこの仕事を選んだんですか?」「(アスリートに)なぜそんなに勝ちたいと思うのですか?」などの初歩的なことを聞くことがあるそうだ。「そもそも論」や「基本中の基本」は、一見わかりきった質問に思えて、哲学的な深い質問になりうる。もしあなたが「なぜその仕事をしているんですか?」と聞かれたら......と想像してみてほしい。深い価値観が引き出されることがわかるだろう。「呆れられるかも」と恐れず、「素朴な疑問」はあえてどんどん聞いてみよう。

 今回は2つのシーンの乗り切り方を紹介したが、人見知りさんは、ほかにもさまざまなことで「失礼にならないだろうか」と心配になるかもしれない。佐藤さんは、「『大丈夫』と思えば、大丈夫になる」と助言している。

 つまりは、あなたが、相手の反応を気にするあまりにビクビクしてしまうと、そのエネルギーは即座に相手に伝わってしまうのです。そして、不安は不安を呼び、恐怖は恐怖を呼ぶ。こちらが緊張すれば、相手も緊張する。
 その結果、不穏な雰囲気をつくり出してしまうのです。  ですから、たとえ大丈夫じゃなくても、「大丈夫」と思い込んでください。

 特に初対面なら、自分が緊張しているときには相手も少なからず緊張しているはず。こちらから、安心して話せる雰囲気をつくってしまうとよい。話す前に、ニコッと笑ってみたり、肩の力を抜いてみたりと、リラックスできることをしてみよう。それを見て、相手もリラックスしてくれるはずだ。

 本書ではほかにも、いいリアクションや話の流れのつくり方など、コミュニケーションに困っている人にすぐ役立つポイントがたくさん紹介されている。人見知りさんは、ぜひ一読してみてほしい。


■佐藤智子さんプロフィール
さとう・ともこ/プロインタビュアー。コミュニケーション講師。ヤフーニュースオーサーとして、インタビュー記事を配信中。大学卒業後、出版社に勤務。女性誌編集者として1万人以上の著名人・専門家のインタビューを担当。また、読者の電話相談も約5000件受ける。独立後、フリーランスの編集者・ライターとして、『暮しの手帖』などで連載、社会人向けのセミナーやワークショップの講師、個人コンサル、小・中・高校でゲストティーチャーとして授業も行う。著書に『「聞き上手さん」の習慣』(飛鳥新社)、『みんなひとみしり』(主婦の友社)などがある。



   
  • 書名 「人見知りさん」ですけどこんなに話せます!
  • 監修・編集・著者名佐藤 智子 著
  • 出版社名三笠書房
  • 出版年月日2023年3月28日
  • 定価869円(税込)
  • 判型・ページ数文庫判・248ページ
  • ISBN9784837930457

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