愛の掛け惨：白血病を利用して、姉の恋人を奪い取った女

愛の掛け惨

　姉のものをなんでも欲しがる狂った妹と、何でも譲る姉。
　そんな姉妹も愛する人と結婚し、幸せな生活を送るはずだったが――。

　LINEマンガで人気のWEBTOONⓇ『愛の掛け惨』（原作：鈴木おさむ、スタジオ：ソラジマ）は、お互いを憎しみあう姉妹と、その配偶者たちの4人が織りなす愛憎劇。倫理観が狂った登場人物たちによる、信じられない行動の数々にハラハラが止まらないヒューマンサスペンスだ。

「私も欲しいの！」エスカレートする妹の要求

　勉強も運動もできる優秀な少女・森野りんごは、幼い頃から、2つ下の妹・れもんのワガママに悩まされる人生を送ってきた。

　りんごが7歳の時に母が亡くなると、父はりんごに「お前がれもんのお母さんになってあげなさい」と言った。その日から、りんごは妹の母親代わりとして生きてきた。

　お母さんに甘えられなかったれもんは、その欠落を補うかのように、姉の物をなんでも欲しがるようになった。「お姉ちゃん。そのお菓子ちょうだい！」、「お姉ちゃん。そのぬいぐるみ私も欲しい！」。りんごが嫌がる素振りを見せると駄々をこね、泣きながら抗議するので断ることも難しい。

　高校生になると、れもんの要求はさらにエスカレートしていった。小さい頃から仲良くしていた親戚の男の子・翼との恋を応援するよう求めてきたのだ。りんごはそれを受け入れた。ところが、その直後に翼から告白を受けてしまう。

　告白されたりんごは、ついつい翼のキスを受け入れてしまった。だが、れもんはその様子を間近で目撃していて......。

骨髄が適合したのは...

　激怒したれもんは「翼をちょうだい」と姉に迫ってきたが、りんごも今回ばかりは譲れなかった。れもんに「私も翼が好き」と宣言し、翼にも自分の想いを伝えた。

　これで両想い。めでたくカップルになれた......と思ったその瞬間、翼は鼻血を出しながら卒倒してしまう。

　検査してみると、翼は、急性リンパ性白血病という病気を発症していた。白血病治療には骨髄を提供するドナーが必要だが、翼には適合する家族がいないという。

　翼を救うため、りんごとれもんもドナーに登録して、適合検査を行った。2人が適合者である確率はゼロに近かったが、それでもしないよりはマシだった。

　そして、奇跡が起きる。2人のうち、れもんの骨髄が翼のそれに適合していたのだ。それを聴いたりんごは無邪気に喜んだ。隣にいるれもんが浮かべた、邪悪な笑みにも気づかずに......。

　はたして、れもんは何を考えているのか？　そして、翼とりんごの恋の行方は――？　『めちゃ²イケてるッ』『SMAP×SMAP』の構成作家として活躍した鈴木おさむさんによる、注目の最新作。

＜LINEマンガで『愛の掛け惨』を読む＞

画像提供：©鈴木おさむ/SORAJIMA

（BOOKウォッチ編集部）

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• 書名: 愛の掛け惨
• 出版社名: LINE Digital Frontier