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追悼・坂本龍一さん。5冊の本でたどる、音楽と人生の軌跡

音楽は自由にする

 2023年3月28日、音楽家の坂本龍一さんが71歳で亡くなった。音楽ユニット「YMO」のメンバーとして一世を風靡し、映画『ラストエンペラー』の音楽で日本人初のアカデミー賞作曲賞を受賞するなど、国内でも海外でも高く評価された坂本さん。その音楽活動と人物像を振り返る5冊をご紹介する。


『音楽は自由にする』(新潮社)
坂本龍一 著

 2009年刊行の自伝が、2023年5月1日に文庫化する。伝説的な編集者であった、厳格な父の記憶。高校でのストライキ。YMOの狂騒と『ラストエンペラー』の栄光の裏で、何を思っていたのか。同時多発テロの衝撃、そしてたどりついた新しい音楽とは。



『音楽と生命』(集英社)
坂本龍一、福岡伸一 著

 坂本さんと生物学者の福岡伸一さんの対談集。ニューヨークに拠点を置き、20年以上の交流があった2人が、音楽と生物学それぞれの視点から、自然と人間のあり方を語っている。2017年と2020年の対談を収録。

 紹介記事はこちら。→〈坂本龍一と福岡伸一が追い求めている「共通のテーマ」とは?



『坂本龍一 音楽の歴史』(小学館)
吉村栄一 著

(画像は通常版表紙)
(画像は通常版表紙)

 長年坂本さんを取材してきたライターの吉村栄一さんが、2023年2月に上梓した坂本龍一音楽活動の記録。貴重な肉声をもとに書いた記事と未公開エピソードに加えて、これまで発表されてきた膨大なインタビューを踏まえて、坂本さんの音楽人生のすべてをまとめている。



『YMO1978-2043』(KADOKAWA)
吉村栄一 著

 同じく吉村さんが著した、YMOの完全史。2021年3月刊。彼らはなぜ爆発的に人気を集め、前例のない形で海外進出を果たせたのか。今年1月に高橋幸宏さん、そして坂本さんが相次いで亡くなり、細野晴臣さん一人が残された今、3人が見ていた「2043」をもう一度読み解きたい。

 紹介記事はこちら。→〈YMO(細野晴臣、坂本龍一、高橋幸宏)の完全ヒストリー!「2043」の意味は?



『ただ、一緒に生きている』(光文社)
坂本美雨 著

 娘・美雨さんの子育てエッセイ。「教授」と呼ぶ坂本さんへの思いも語っている。「いつだったか、当日になって教授のライブに行けなくなったことがあった。(中略)胸がずきずきして、布団に潜ってわんわん泣いた。たまにこうして、ちゃんと大好きなんだと突き付けられた。」娘から見た坂本さんは、どんな父親だったのだろうか。

 紹介記事はこちら。→〈「ちゃんと大好きなんだ」坂本美雨、話題の子育てエッセイで父との思い出を綴る






 


  • 書名 音楽は自由にする
  • 監修・編集・著者名坂本龍一 著
  • 出版社名新潮社
  • 出版年月日2023年5月 1日
  • 定価1,100円(税込)
  • 判型・ページ数文庫判・336ページ

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