月刊オカルト雑誌「ムー」にブックレビューが載っていることはご存じだろうか。密かに人気を博すムーのブックレビューが、『月刊ムー書評大全』(青土社)に一挙まとめられ、2022年6月14日に発売された。
本書に掲載されている書評は、2017年9月号から2022年6月号までの記事からなんと約300冊にも及ぶ。さすがはムー、目次を見ているだけでもわくわくしてくる。
『みんなの幽体離脱』
『マルチバース宇宙論入門』
『福沢諭吉フリーメイソン論』
『一家心中があった春日部の4DKに家族全員で暮らす』
『東京に北斗七星の結界を張らせていただきました』
『UFO/ETとのスーパーコンタクト スターゲートから降りそそぐNewRealityの光』
『闇の支配者に握り潰された世界を救う技術【未来編】』
『UFOエネルギーとNEOチルドレンと高次元存在が教える~地球では誰も知らないこと~』
etc...
冗談のようなタイトルの本から、『事故物件怪談 恐い間取り』『かみさまは中学1年生』などの話題書、そしてオカルトだけでなく天文学、考古学、理論物理学などなど、取り上げられている本は多岐にわたる。記者個人的には、『古事記はなぜ富士を記述しなかったのか』『一生忘れない怖い話の語り方』『「生まれ変わり」を科学する』あたりの内容が特に気になった。
本書は社会学者として八面六臂の活躍をする東京工業大学名誉教授・橋爪大三郎氏が、秘密結社ならぬ「友愛組織」フリーメイソンに関する基礎知識を解りやすく解き明かした啓蒙書。Q&A形式を採用し、一般の日本人がフリーメイソンに関して抱く疑問のほぼ全てに懇切丁寧に答えている。
〈橋爪大三郎『フリーメイソン 秘密結社の社会学』(小学館)評より〉
アメリカ人である著者は偽装死に取り憑かれ、その調査にのめり込んでいく。その過程で例えばかのマイケル・ジャクソンは偽装死であるという情報を入手、いろいろ探っていく内に、マイケル本人と思しき人物から連絡を受ける、といった冒険を繰り広げる。そして最終的に著者は、フィリピンで自分自身の死亡証明書を手に入れることに成功するのだ。
〈エリザベス・グリーンウッド『偽装死で別の人生を生きる』(文藝春秋)評より〉
ムー読者向けなので、「どうせオカルトでしょ?」と片づけるような世間への忖度は、一切ナシ。怪しい好奇心のままにまっすぐ大真面目に突き進んでいく。本書の中で、あなたの心をどうしようもなく躍らせる一冊に出合えるかも。
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