12年連続でミシュラン3つ星を獲得している京都の老舗料亭「菊乃井」の3代目、村田吉弘さんの合わせ調味料「うまみ酢」をご存じだろうか。家庭料理を絶品和食にしてくれる万能調味料だ。『NHKきょうの料理 村田吉弘の『「うまみ酢」でかんたん和おかず』(NHK出版)には、うまみ酢の作り方から使い方までたっぷり掲載されている。
本書は、手軽な一品から本格和食まで、出汁いらずの万能調味料「うまみ酢」で「和食上手」になれるとっておきのレシピをたっぷりと掲載している。
「うまみ酢」をつくってみて思うのは、「うまみ酢」はいろいろな食材と相性がええなということです。肉でも魚でも野菜でも、どんな食材にもうまみはあるもんですが、「うまみ酢」は、そうした種々のうまみをちゃあんと見つけて、引き出してくれます。だから合わせる食材も選ばんし、どんな調理法でも使いやすい。世の中には市販の合わせ調味料もたくさんありますが、「うまみ酢」ほど幅広く使える万能調味料はないんやないかと思います。世の中に手軽でおいしいもんが求められてるなぁと思うからこそ、今「うまみ酢」をつくってほしいと思います。そして、「うまみ酢」がほんのちょっとでも、毎日のおいしいごはんの助けになればええなと願っています。(はじめにより)
「煮てよし、かけてよし、つけてよし。」の「うまみ酢」は、「しょうゆ・みりん・酢・酒=1:1:1:2」と昆布を合わせて、ひと煮立ちさせるだけで完成する。自宅にある調味料でサクッとできる手軽さと、肉、魚、野菜などのどんな食材とも相性が良いところがポイント。煮るだけでなく、かけても、つけても美味しいという万能ぶりに、和食レシピの幅が広がること間違いなし。
定番の「筑前煮」「豚バラ大根」だけではなく、「うまみ酢」だけで味付けする「きのこと鶏もも肉の南蛮漬け」「鶏肉とかぶの炒め煮」「新たまねぎとセロリのマリネ」「にんじんのうまみ酢煮」、少しアレンジを加えた「鶏もも肉のうまみ酢照り焼き」「きゅうりとささ身の炒め物」「春キャベツと春雨のうまみ酢あえ」「かぶのうまみ酢サラダ」「和風えびチリ」など、多彩なレシピ計約60品(主菜約40品+副菜約20品)を収載している。
「うまみ酢」にマヨネーズや豆板醤を加えれば、和食のジャンルを超えた絶品料理が完成する。普段のおかずだけではなく、保存食や酢飯、たれにも応用できるので、誰でも簡単に和食上手になれるはず。
これからますます暑くなって、食欲が湧かない日もあるかも。そんなときは村田さんの教える「うまみ酢」で、元気に美味しく初夏を乗り切ろう。
目次
・Part1 村田はんが選ぶ! 「うまみ酢」だけで定番おかずベスト10
筑前煮、豚バラ大根 など
・Part2 「うまみ酢」だけのメインおかず
きのこと鶏もも肉の南蛮漬け、鶏肉とかぶの炒め煮 など
・Part3 「うまみ酢」だけの副菜
にんじんのうまみ酢煮、新たまねぎとセロリのマリネ など
・Part4 「うまみ酢+α」のメインおかず
鶏もも肉のうまみ酢照り焼き、きゅうりとささ身の炒め物 など
・Part5 「うまみ酢+α」の副菜
春キャベツと春雨のうまみ酢あえ、かぶのうまみ酢サラダ など
・村田はんの酢のおはなし
・もっと!「うまみ酢」活用術 ほか
■村田 吉弘さんプロフィール
京都の老舗料亭「菊乃井」(12年連続でミシュラン3つ星を獲得)の3代目主人。立命館大学卒業後、名古屋の料亭で修業を積み、「菊乃井 露庵」、「赤坂 菊乃井」、「無碍山房」を開業。NHK「きょうの料理」などに多数出演し、家庭でつくりやすい和食を広めている。NPO法人「日本料理アカデミー」理事長でもあり、日本料理の国際化を牽引する存在。
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