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スマホは脳の無駄遣い?「プレジデント」の特集は「忘れない勉強法」

プレジデント(2022年2月18日号)

 1月28日発売の「プレジデント」(2022年2月18日号)の特集は、「『忘れない勉強法』大全」。記憶の達人ワザを紹介するとともに、脳科学を応用した効果的な学習法を伝授している。

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画像は「プレジデント」(2022年2月18日号)

 今号の最大の読み物は、ニトリホールディングス会長兼CEO・似鳥昭雄氏とファーストリテイリング会長兼社長・柳井正氏の対談だ。「自分を変える勉強法 天才ではない、私たちの学び方」と題して、語り合っている。

 柳井氏は「ほとんどの経営者は復習ばかりやっているように見えます。しかし、私たちは逆に予習をやっているわけです」と話し、オリジナルな事業の立ち上げの重要性を説く。2人に共通しているのは、若くしてアメリカの業界や文化を学んでいることだ。

 似鳥氏が自分の教科書として挙げているのが、ウォルマート創業者のサム・ウォルトン著『私のウォルマート商法 すべて小さく考えよ』である。また、柳井氏はマクドナルドを世界チェーンに育て上げたレイ・クロックの『成功はゴミ箱の中に』を何度も読み返したという。

 2人とも驚くほど、本を読んだり、他の店を見学したり勉強している。その上で、似鳥氏は「20代ではとにかく体を動かしていく」ことが求められると話し、柳井氏も「ビジネスの勉強というのは結局オン・ザ・ジョブしかない」と締めくくっている。

シニアは記憶の衰えをデジタル技術で補おう

 ミリオンセラーになった『「超」勉強法』の著者である経済学者・野口悠紀雄氏は、シニア向けの効率的な勉強法について、こう語っている。

 
 「必要に迫られて勉強を始めるのではなく、楽しいから勉強する」
 「『記憶力が衰えた』とあきらめるのではなく、記憶力の衰えをデジタル技術で補う」
 「『学校や講座で講義を受ければ知識が身に付く』と考えるのではなく、自分でカリキュラムをつくり、独学に励む」
 「ぜひ好奇心を持って、自分の興味のあることを追求してください」と激励している。

 高齢で資格試験に合格した4人の記憶法、勉強法も紹介している。新聞社で働きながら63歳で司法試験に合格した上治信悟氏は、まとまった勉強時間が取れないため、通勤などのスキマ時間を利用したという。ひたすら論文を書いて添削を受けた。9年がかりの合格。法律の素人は予備校で基礎を固めてから、法科大学院に入った方がいいとアドバイスしている。

 小学校教員から医学部受験。47歳で医師国家試験に合格した木村勤氏は「語呂合わせ」を作り、医学の知識を記憶したという。勉強するのに遅すぎることはないことを痛感するだろう。

 脳科学者の茂木健一郎氏は「年を取っても、覚える速度は上がる」と説いている。脳は時間をかけて穏やかに成熟していくので、急速に劣化することはないというのだ。スマホは脳の無駄遣いだと言い、何もしない時間を利用して脳を整えることが大切だ、と訴えている。

  
 
  • 書名 プレジデント(2022年2月18日号)
  • 出版社名プレジデント社
  • 出版年月日2022年1月28日
  • 定価780円(税込)

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