「2022年本屋大賞」のノミネート作品が決定した。全国の書店員627名の一次投票で選ばれた、珠玉の10作品。あなたの推しはどれ?
記事の最後に投票があるので、ぜひ参加してほしい。
青山美智子『赤と青とエスキース』(PHP研究所)
知念実希人『硝子の塔の殺人』(実業之日本社)
米澤穂信『黒牢城』(KADOKAWA)
小田雅久仁『残月記』(双葉社)
一穂ミチ『スモールワールズ』(講談社)
朝井リョウ『正欲』(新潮社)
逢坂冬馬『同志少女よ、敵を撃て』(早川書房)
町田そのこ『星を掬う』(中央公論新社)
西加奈子『夜が明ける』(新潮社)
浅倉秋成『六人の嘘つきな大学生』(KADOKAWA)
2021年本屋大賞2位『お探し物は図書室まで』の青山美智子さん作品が再びノミネートされた。メルボルンの若手画家が描いた、1枚の絵画(エスキース)。絵画は日本へ渡り、時を超えてさまざまな「ふたり」をつないでいく。新境地にして勝負作の、連作短編集。
知念実希人さんデビュー10周年記念作品。雪深い森で燦然と輝く、硝子の塔。ミステリ愛好家の大富豪が、癖のあるゲストたちをここへ呼び寄せた。そして塔では次々と惨劇が。名探偵・碧月夜と医師・一条遊馬はこの謎を解けるのか。500ページの大長編、一気読み必至。
第166回直木賞・第12回山田風太郎賞受賞作。本能寺の変の4年前、天正6年冬。織田信長に叛旗を翻し荒木村重が立て籠もった有岡城で、難事件が。村重が謎解きを求めたのは、土牢の囚人にして織田方の智将、黒田官兵衛だった。著者デビュー20周年の集大成、3冠なるか。
近未来、独裁政治下の日本。人々を震撼させる感染症「月昂」に侵された若者は、政権に運命を翻弄されながらも、愛する女のために抗い続ける。表題作ほか、「月」をモチーフとして異世界を構築した、計三作を収録。著者飛躍の作。
夫との関係に鬱々とする主婦と、孤独な少年の出会い(「ネオンテトラ」)。恐ろしい姉ちゃんが帰ってきた、ある秘密を抱えて(「魔王の帰還」)。ほか、それぞれまったく違う手法で愛おしい喜怒哀楽を描き出した、6作品の連作短編集。
「どうしたって降りられないこの世界で、あなたに遭えて、よかった。」"多様性"が礼賛される今の世の中だが、そこからすらもはじかれる存在が、本当はいる。現代の風潮に痛烈な一石を投じた挑戦作。朝井リョウさん作家生活10周年記念作品。
デビュー作がいきなりベストセラーに。舞台は第二次世界大戦中のソ連。ドイツ軍に母を殺され、復讐を誓った少女は、女性狙撃小隊の一員として前線へ赴く。発売1週間で5万部を突破、SNSなどで話題沸騰の骨太ミステリー。
2021年本屋大賞受賞作『52ヘルツのクジラたち』の町田そのこさんによる作品が、今年もノミネートされた。元夫のDVから逃げて向かった「さざめきハイツ」には、自分を捨てた母がいた。問題を抱える女性たちの、共同生活の行く末は。
15歳の時、高校で「俺」は身長191センチのアキと出会った。普通の家庭で育った「俺」と、母親に虐待され吃音のアキは、互いにかけがえのない存在に。思春期から33歳になるまでの2人の友情と成長を描きながら、日本の若者の生きづらさに真正面から向き合った作品。
気鋭のIT企業が初めて行う新卒採用。最終選考は6人全員で内定を目指すはずが、本番直前で課題が変更。それは「6人の中から1人の内定者を決める」ことだった。仲間は突如ライバルに。さらに議論が進む中で、告発文が発見される。6人全員クズの就活心理戦ミステリー。
「2022年本屋大賞」大賞作品の発表及び贈賞式は、4月6日に行われる予定。大賞は、2月28日までの二次投票を経て決定される。
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