風水の本によると、玄関は「気」の入り口だそうだ。運のいい家か、悪い家かを決める場所だというから、つねに清潔にしておかねばならない。掃除をすれば汚れは取れるが、やっかいなのがにおいだ。靴箱の戸をあけたとたんにプワーンと嫌なにおいが漂ってくる、なんて状態では、運を引き寄せるのは難しい。
そこで、玄関に漂う靴のにおい対策を、『トコトンやさしい消臭・脱臭の本』(日刊工業新聞社)から紹介しよう。
本書によれば、靴を履いていると、靴の内部は足の汗と体温で高温になり、足の常在菌が繁殖しやすくなる。この常在菌が、汗や皮脂、角質などの成分を分解してイソ吉草酸などのにおい成分が発生する。これが、靴のにおいの原因だ。
靴だけでなく、脱いだ足から玄関マットににおいが残ってしまうと、玄関ににおいが漂う原因に。さらには、靴箱もにおいの温床になる。
玄関のにおいを防止するには、次のような方法が有効だ。
1.長時間履いた靴は、乾燥させてから収納する。特に革靴や、ブーツなど脚全体を覆う靴は通気性が悪いため、脱いだ後によく乾燥させてから靴箱に入れよう。
同じ靴を連続して履かず、2足以上の靴をローテーションで履くとにおいの発生防止になる。
3.アルコールで除菌する靴の中に市販のアルコール製剤を直接スプレーしたり、コットンなどにしみこませてつま先部分にしばらく置いてから乾燥させると、細菌の繁殖防止に効果的。しばらく使わない靴には湿気取りや消臭剤を入れておくとよい。靴のにおい対策にはさまざまなグッズが市販されているので、上手に活用しよう。
靴は汚れを落としてからしまい、こまめに掃除をしよう。靴箱の中に空気がこもらないよう、時々換気をすることも大事だ。
このほかにも本書では、体臭、カビ臭、生ごみ臭など身の回りのさまざまなにおいを取り上げ、そのにおいの正体と発生原因を解説している。
においは発生原因によって対策が異なる。間違った対策を行えば、かえって不快な環境をつくってしまう。本書では、においの正体と発生原因を解説していく。
例えば、トイレのにおいは糞便臭と尿臭が代表的だ。糞便臭は排泄後の臭気が原因となるので、市販エアゾル消臭剤が有効だ。また、尿臭の場合は飛び散りが原因となることが多く、すぐにふき取ることやアルコール殺菌が効果的となる。
「消臭」と「脱臭」は、同じようでメカニズムが異なるという。
「消臭」は、中和反応や酸化還元反応などの化学的方法によって悪臭の強さや不快感を軽減することを指す。一方、「脱臭」は、活性炭などの多孔質物質の吸着や液中に溶け込む吸収などを利用して、物理的に悪臭を取り除くことを指す。ちなみに、香りを利用して感覚的に悪臭を軽減するのは「感覚的消臭」だ。
においの原因と対策を知っておけば、不快なにおいを効率的になくすことができる。今年の大掃除はにおい対策も入念に取り組んでみてはいかがだろうか。
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