コロナ禍で外出もままならず、"おうち時間"に飽き飽きするなか、断捨離に励んだ人も少なくないだろう。着なくなった衣服や不要なモノをせっせと捨て、部屋の模様替えまでしたら、スッキリ!。と、気分良くいられたのも一ヶ月くらい。いつしか家の中は雑然として、かわり映えしない毎日にうんざりしてしまう。そんなときに出合ったのが、『どんな運も、思いのまま!李家幽竹の風水大全』(ダイヤモンド社)だった。
著者の李家幽竹さんは、朝鮮・李王朝の王族の中で王家のための風水の知識を継ぐ家に生まれ、その流れをくむ、ただ一人の風水師。独自の風水理論で人気を集める李家さんが、「初めて明かす風水のすべて」という決定版だ。さっそくページをめくると、いきなりこんな言葉にギクッとする。
〈あなたの運をコントロールしているのは、あなた自身です〉
そんなまさか、と思いつつも、そういえばこの頃は家族とぎくしゃくしているし、仕事も子育ても中途半端。お金は貯まらなくて......とあれこれ浮かぶ。コロナのせい、世の中が厳しすぎるから、などと勝手に言い訳していたが、その原因は自分のせい?とがっくりしていたら、さらにこう書かれていた。
〈「どんな人でも運がよくなれる」、それが風水の持つ力です。そういうと、まるで魔法のようだと思われるかもしれませんが、風水とは、自分の力で運気を引き寄せるための法則を解き明かした学問であり、その法則をしっかりと守れば、どんな人にも自分の思い描く幸せが訪れるものです〉
風水は「衣」「食」「住」「動」自分の環境すべてを使って、「快適に生きる」方法を追求していく学問。持ち物や衣服だけでなく、インテリア、食べ物、人間関係、話す言葉、考え方、趣味など、すべてを整えることで、あらゆる物事がスムーズに循環するようにしていくのが風水なのだという。
風水といえば、開運グッズを置いたり、何かを身につけたりすることで「運気アップ」と思っていたが、最も大切なのは調和とバランス。日々の生活のなかで、何を考え、どんなことをし、身の周りに何を置き、自分の中に取り込んでいくか。その実践法がびっしり詰まっているのがこの一冊だ。
そもそも運とは生まれつき決まっているのでは、と気になるが、「自分の力で変えられる」ものらしい。そのためには、この先自分がどうしたいのか、どんな生き方を望んでいるのかを思い描く時間を持つことが大事。「こうなってほしい」と思うことはどんどん口に出し、未来日記を書くこともお勧めという。
こうして良い運気を吸収しやすい「心」を整えたら、まずは運のベースづくりをする。それが「家」であり、いつも散らかっていたり汚れていたりすると、外から取ってきた悪い気がどんどんたまり、いくら良い運を持ち帰っても無駄になってしまう。
家の中でもいちばん大切な場所が、玄関と水まわり。玄関はすべての気の入り口なので、余計なものを置かず、毎日床をきれいに掃除しておく。家の中で水がある場所(トイレ、バスルーム、洗面所、キッチンのシンク)と寝室は、風水では「水」に属する場所。水まわりをきれいにしないと、健康や愛情、金運などがすべて流れていってしまうという。
インテリア風水というと、玄関に水晶や盛り塩を置く、大きな八角形のミラーを壁にかけるなど、いかにも「風水やってます!」と見えてしまいがちだが、これも気をつけたいポイント。一見してそれとわからないようにすることが大切だ。
住まいを整えたら、自分の体に目を向ける。"開運体質"になりたいなら、毎日の食生活を見直すことが重要。食風水では、生ものや冷たいものを「陰」、火を通したものや温かいものを「陽」と見なし、女性ならば「陽:陰=7:3」がベストバランスに。料理を盛るときは、大きめの器を使ったほうが、運の器も大きくなる。
さらに身につけるものは自分自身のイメージを形づくる。ファッションやメイクは「気」を変える最強のツール。とりわけ、「出会いや恋愛運、人間関係運など、対人関係の運気においては、『見た目』が勝負」。流行遅れの服は「時」の運に遅れ、チャンスやタイミングに弱い人になるので、クローゼットの中身は定期的に見直しを。年齢を重ねると「陰」の気が強くなるので、明るい「陽」の色を身につけ、メイクは眉のアップデートを欠かさずに、という。
そして最終章のテーマは「動」。体や心を動かすことで運の代謝が起こり、悪いものが流れて、良いものが増えていく。風水では「最強の出会い運をもった人」のことを「風使い」と呼び、「風」の気を操れるようになると、人間関係や仕事、お金などあらゆるものとの出会いに恵まれる。この章では「風使い」になるためのポイント、最強の開運方法である旅行風水などを紹介している。
こうして一冊読み終えたときには、すっかりやる気も満々に。だが、李家さんはがんばり過ぎないことを勧める。
〈風水で大切なのは「できることを実践すること」であって、「100%やること」ではありません。完璧を目指すのではなく、今できることを一つでも多く積み上げていくことが運気アップの近道です〉
なるほどと思い、苦手な掃除もまずは玄関の床掃除から始めたら、ちょっと気分もアップした。この勢いで大掃除をしたら、来年こそはきっと運気アップを期待できそうだ。
■李家幽竹さんプロフィール
りのうえ・ゆうちく/韓国・李朝の流れをくむ、ただ一人の風水師。「風水とは、環境を整えて運を呼ぶ環境学」という考え方のもと、衣・食・住、行動全般にわたるさまざまな分野でアドバイスを行っている。女性らしい独自のセンスで展開する風水論は幅広い層に支持されている。テレビ・ラジオ・雑誌・セミナーなどで幅広く活躍。風水を仕事にする人材を育成するため、「一般社団法人 李家幽竹空間風水学会」を設立し、理事長をつとめる。今秋より、オンラインで受講・受験ができる、風水検定講座を開講中(詳しくはhttp://www.kukan-fengshui.comを参照)。 主な著書に、『ナンバー1風水師が教える運のいい人の仕事の習慣』『改訂新版 絶対、運が良くなる旅行風水』『絶対、運が良くなるパワースポット』『絶対、お金に好かれる! 金運風水』『絶対、運が良くなる!インテリア風水』(以上、ダイヤモンド社)、『おそうじ風水』『運がよくなる 風水収納&整理術』(以上、PHP文庫)、『最強 パワーストーン風水』(秀和システム)、『李家幽竹の開運風水』『九星別365日の幸せ風水』シリーズ(以上、世界文化社)など多数。
オフィシャルウェブサイトでは会員限定の風水コンテンツを配信中。
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