創刊88年を迎えた文芸誌「文藝」の2021年初号、「文藝 2021年春季号」(河出書房新社)が1月7日に発売された。
本誌の特集「夢のディストピア」では、いくつもの有名文学賞の受賞歴のある金原ひとみさん、真藤順丈さん、東山彰良さんが本誌初登場。ディストピアをテーマに短編を寄稿している。
また、人気ロックバンド「クリープハイプ」のボーカルでありながら、第164回芥川賞にノミネートされた実績のある尾崎世界観さんや、2020年デビューで、すばる文学賞受賞した高瀬隼子さんなども本特集に参加している。
さらに、第163回芥川賞を『破局』で受賞した遠野遥さんと、第164回芥川賞候補に『推し、燃ゆ』が選出されている宇佐見りんさんの対談や、いまや文壇の時の人、高山羽根子さんが飛浩隆さんと対談した「ディストピア小説の主人公とは誰か 嫌(いや)視点の作り方」も必読のページだ。
そのほか、お笑いコンビ・Aマッソでネタ作りとボケ、ツッコミの両方を担当している加納愛子さんの初の短編「イトコ」や、ハロープロジェクトなどの人気アイドルグループに楽曲を提供している作詞家の児玉雨子さんが書き下ろした初の中編作品「誰にも奪われたくない」など、初登場の実力派が本誌を彩る。
1933年に創刊された「文藝」は、2019年4月に雑誌の構成とデザインを大幅に改定。ゼロから文芸誌を作る視点を大切にしたという。
その後に発売された7号中4号の増刷が決まり、2019年秋季号は1週間で3刷も行われている。
紙の雑誌が衰退していくなかで、ヒットを続ける「文藝」。
2020年には芥川賞・三島由紀夫賞・野間文芸新人賞の純文学三賞に受賞作を輩出する実力ぶりに、これからも目が離せない。
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