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走るタクシーから一瞬見えた!「孤独のグルメ」制作の舞台裏

「腹が......減った......」

 俳優の松重豊さん演じる主人公・五郎が、"おひとりさま"でおいしいものを食べるドラマ「孤独のグルメ」(テレビ東京)。シーズン8まで続く人気シリーズだ。2020年12月31日22時からは大みそかスペシャルが放送される。

画像は、『面食い』(光文社)
画像は、『面食い』(光文社)

 ドラマの原作漫画を手掛けた久住昌之さんのグルメ本『面食い(ジャケぐい)』(光文社)が発売された。

 本書には、久住さん自身が積み重ねてきた「孤独のグルメ」が収録されている。ちょっと変わった書名だが、これは1980年代からバンド活動に夢中だった久住さんならではの表現。

 初めての店に出くわした時、グルメサイトや友人に頼らず、あえて店構えだけを見て、己の勘だけを頼りに入って食べることを意味している。

 インターネットもYoutubeもない時代、未知のアーティストのレコードはジャケットの情報だけを見て「勘」に頼って買うしかなかった。その頃の懐かしいレコードジャケットへの愛を込めて『面(ジャケ)食い』と名付けた。

画像は、『面食い』(光文社)の中面
画像は、『面食い』(光文社)の中面

 イラストは、漫画『孤独のグルメ』などで久住さんと長年タッグを組んできた和泉晴紀さん。カバーや掲載写真にも遊び心がたっぷり仕込まれた、久住ファンなら見逃せない一冊。

 全国各地で久住さんが"勝負"した「走るタクシーから一瞬見えた店」「失敗が小さく小さく逆転していく店」「カウンター鼻笛試奏地獄の店」10店舗のほか、厳選した写真などが紹介されている。

 こんな風にして、あのドラマや漫画は作られていたのか、とますます作品を見る楽しみも広がるだろう。

主な内容は以下の通り。

目次
●勝負の店
01 静岡県・富士市「澄まし汁がすまし汁でなかった店」
02 山口県・宇部新川「月曜定休の街で開いていた新しい店」
03 大阪府・宗右衛門町「桶の上下音で会話が中断の店」
04 三重県・四日市市「カウンター鼻笛試奏地獄の店」
05 青森県・弘前市「ままごとジョッキで乾杯!」の店
06 熊本県・熊本市「失敗が小さく小さく逆転していく店」
07 島根県・松江市「出会い頭に普通過ぎる店」
08 東京都・武蔵関「廃業銭湯向かいの泣ける店」
09 神奈川県・川崎市「開けた引き戸が閉まらない店」
10 神奈川県・厚木市「走るタクシーから一瞬見えた店」
など

●厳選!ジャケ写10+1枚
東京都・武蔵野市「Man from the dark/闇太郎」
佐賀県・唐津市「House of Okonomi/山口お好み屋」
岩手県・久慈市「GO ROCK/碁石」
北海道・滝川市「キング・オブ・食堂/髙田屋」
神奈川県・相模原市「Killing me softly with your song/キリン食堂」
ほか

※画像提供:光文社

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